【検証】3大メーカーで最もヒゲの飛び散りが少ないシェーバーは?
2016/07/04
電気シェーバーを洗面所などで使用した際、ヒゲくずの飛び散りが気になったことはありませんか?
電気シェーバーで剃った髭は内部のヒゲくず受けに溜まっていきます。この部分にヒゲくずが溜まり過ぎると網刃の穴からヒゲくずが飛び散ってしまう原因になります。
自動洗浄器が付属していないモデルの場合は、最低でも1週間に1回はヒゲくずをブラシ掃除してあげましょう。特に、湿気の多い時期はヒゲくずが雑菌を繁殖し肌トラブルの原因にもなりがちです。
防水シェーバーの場合、ハンドソープを刃に乗せて10秒ほど駆動させてやると皮脂汚れもよく落ちます。洗い流す際はぬるま湯を使うとさらに効果的。
防水シェーバーでない場合でも「ヘッド部分は水洗い可」と記載されている場合もあります。もし、自分のシェーバーが防水仕様か不明な場合は取扱説明書で確認してみましょう。
【詳しいメンテナンス方法はこちら↓】
■メーカーによって髭の飛び散り方って違うの?
電気シェーバーは刃が高速で駆動し、固い髭や濃いヒゲを素早く手軽にシェービングすることができます。その反面で、固い髭や濃いヒゲはシェービングの際に多少のヒゲくずが飛び散ってしまうことがあります。
ドライ剃りをする以上、ヒゲくずが一切飛び散らないシェーバーはありません。わたしは毎日違うシェーバーで髭を剃れるほど電気シェーバーを買い漁っていますが、いまのところ「全く髭が飛び散らないシェーバー」には出会ったことが無いです。
ヒゲは針金と同等の硬さを持っており、カットした際に跳ね返りが生じるため、その全てをシェーバー内部に溜め込むことは出来ないのです。掃除機のような吸引システムがあれば良いのですが、シェーバーに搭載させるのはなかなか現実的では無いのかもしれません。
ちなみにシェーバーではなく「ヒゲトリマー」や「鼻毛カッター」では吸引機能を持たせた商品が販売されています。
「どこのメーカーもシェーバーは髭が飛び散るの?」と、疑問に思われた方もいるかもしれません。実際、メーカーごとにシェーバー使用時のヒゲくずの飛び散り方は少し異なります。
今回はメーカーごとにシェーバーを用意しヒゲくずの飛び散り具合を検証してみました。また、ヒゲくずをなるべく飛び散らせずに剃る対処法などもお話したいと思います。
「1日伸ばした髭」、「3日伸ばした髭」の飛び散りを3大メーカーのシェーバーで検証していきます。剃り方やシェーバーの動かし方などによって個人差は出てきますので1つの目安として参考にしてください。
【お詫び】今回は写真の写りが大変悪くなってしまいました。
モニターの明るさによって画像が見にくいかもしれません。スミマセンm(_ _)m
まずは1日伸ばした髭で検証
わたしは髭が頬まであるタイプの濃い髭です。
まずは1日伸ばした状態でのシェービングを3社のモデルを使って繰り返します。電気シェーバーは洗浄済み・ヒゲくずが溜まっていない状態のものを使用。ローション等は不使用のドライ剃りを行います。
使用したモデル型番は以下の通りです。
・BRAUN シリーズ9 型番:9090cc
・PHILIPS 9000シリーズ 型番:S9522/26
・Panasonic ラムダッシュ5枚刃 型番:ES-LV9A
1日伸ばした髭を「BRAUN シリーズ9」でシェービング
くせヒゲのカット性能が優秀なBRAUNシリーズ9ですが、顔全体を剃り終えた頃にはある程度の細かいヒゲくずが落ちています。ちょっとわかりづらいかもしれませんが、赤い丸で囲んだ部分が飛び散った場所です。
ただ、広範囲に飛び散るのではなく使用した場所の真下に落ちるため、洗面台などでは水でさっと流すだけで済みました。
【拡大した様子】
成人男性の髭の本数は平均2万本から3万本といわれているそう。そう考えると、数百本くらいの髭が飛び散るのは当たり前じゃん・・・なんて気もしてきますが。
BRAUNに代表されるような往復式シェーバーは、高速に駆動する鋭い内刃で次々に髭をシェーバー内部に溜め込んでいきますよね。
ですが、カットした時のシェーバーの向き、硬い髭のハネ返りなど様々な要因でシェーバーの外部へ飛び散ってしまうのだと思います。
まぁ、この程度であれば水でさっと流せば済むレベルなので、そこまで気にならないかと。髭が薄い方なら飛び散りに気が付かないかもしれません。
1日伸ばした髭を「PHILIPS 9000シリーズ」でシェービング
ヒゲくずが飛び散りにくいと言われているPHILIPSシェーバーですが、濃く固い髭を時間を掛けて剃ってみると案外ヒゲくずは落ちます。
ひげが薄い、剃る場所が少ない場合はそこまで気にならないレベルだと思いますが、それは回転式に限らずどのシェーバーでも同じですよね・・・。
【拡大した様子】
回転式シェーバーは内刃の駆動方向が一定のため、往復式ほど動きが激しくありません。回転する内刃がカットしたヒゲはヘッド内部のヒゲくず受けに次々と落ちていきます。
ですが、何本かのヒゲはヒゲくず受けに溜まる前に、外部へと落ちてしまいます。ヒゲくずが飛び散る原因としては往復式同様にカットした際のヒゲのはね返り、またヘッドを斜めや横向きにした際のこぼれカスも多少ありました。
PHILIPSシェーバーは肌への密着性が高いため、なるべく肌に吸い付かせながら(肌から離さずに隙間を与えずに)剃ることで写真よりもヒゲくずを減らすことができます。今回は剃る場所によって何度か肌から離したため、ヘッドのホール部分からヒゲが落ちてしまいました。
ただ、洗面台などでは水でさっと流すレベルの飛び散り具合です。広範囲に飛び散ることはありませんでした。
1日伸ばした髭を「ラムダッシュ5枚刃」でシェービング
パナソニックのラムダッシュ5枚刃シリーズはBRAUNと同じ往復式。
ですが、内刃の動きがラムダッシュのほうが高速なためかヒゲくずも非常に細かくカットされています。飛び散り具合は3モデルの中で最も少なく、水でサッと流すのも楽でした。
【拡大した様子】
ラムダッシュシリーズはリニアモーター駆動で内刃の往復回数が多いためヒゲの飛び散りも多いかと予想していましたが、意外にも最もヒゲが飛び散りませんでした。深剃り性能も高く、ヒゲのカット量は3モデルの中でも多いはずですが、ヒゲの飛び散りが少ないというのは驚きです。
「細かすぎるヒゲが気づかないうちに飛び散っているんじゃないの?」と思うかもしれませんが、写真で赤い丸部分を中心にヒゲが落ちた意外は飛び散りはありませんでした。
早剃り性能にも長けているためストローク回数が少なく済み、刃からのヒゲくずこぼれも最小限で済んだのかもしれません。
【結果】1日伸ばしたヒゲではそこまでの違いは無い
正直なところ、1日伸ばしたヒゲではそこまで飛び散り方は変わりませんでした。毎朝洗面所でヒゲを剃るのであれば3つのどのメーカーのシェーバーを購入したとしてもヒゲの飛び散りは許容範囲内かと思います。
あえて優秀なモデルを上げるのであればラムダッシュが比較的飛び散りが少ない結果に。また、フィリップスもホールからのヒゲ落ちを気をつければ飛び散りは減らせるかと。
一切、飛び散りを無くしたいんだ!という方はシェービングフォームやシェービングジェルなどでウェット剃りできるモデルを購入するのが良いでしょう。泡やジェルにヒゲクズが付着するため、飛び散りはほとんど無くなるはずです。
また、シェービング前に洗顔やヒゲを蒸すといったことも効果的。ヒゲが水分を含むと柔らかくなるため、カットした際のはね返りが大人しくなります。
3日間伸ばした髭で検証すると結果はどうなるか?
汚い絵面で申し訳ない・・・。
毎日ヒゲを剃る習慣はなく、3日に1回くらいという人もいるかもしれません。飛び散り具合もヒゲを伸ばした状態のほうが違いが分かりやすいと思い、実際に3日間伸ばしたヒゲでシェービングした際の「飛び散り」を検証してみました。
使用したモデル型番は1日伸ばしたヒゲの時と同じです。シェーバーヘッドは洗浄済みのものを使用。ローションも不使用でのドライ剃りです。
3日伸ばした髭を「BRAUN シリーズ9」でシェービング
BRAUNシリーズ9で3日伸ばしたヒゲをシェービングしました。さすがに3日も伸ばすとヒゲの飛び散り量も多いです。
ただ、1日剃った時と同様に広範囲に飛び散ることはありませんでした。あちこち歩き回りながら剃るならともかく、洗面所で剃る分には水で洗い流すだけで済むレベルです。
【拡大した様子】
BRAUNシリーズ9は4枚刃ですが、中央の2枚がくせヒゲに強いトリマー刃になっています。あちこちの方向に長く伸びたヒゲもしっかりカットできているのがわかりますね。
3日伸ばした髭を「PHILIPS 9000シリーズ」でシェービング
BRAUNに比べれば少ないですが、やはりPHILIPSも3日伸びたヒゲをカットすればだいぶヒゲくずが落ちます。
こちらも広範囲に飛び散ることはなく、洗い流せば済むレベルです。
【拡大した様子】
深剃り性能自体が往復式に比べ劣るため、ヒゲのカット量も若干少なめ。その分肌への負担は最も少ないモデルですね。
3日伸ばした髭を「ラムダッシュ5枚刃」でシェービング
なんとうことでしょう、ラムダッシュ5枚刃は3日間伸びたヒゲでも飛び散りは非常に少ないです。
筆者はパナソニック信者というわけでもないのですが、日本のメーカーが一番優秀な結果を出してくれたことはちょっと誇らしいです(笑)
【拡大した様子】
拡大してみるとヒゲがまるで粉のように細かく切断されているのがわかります。
BRAUNはトリマー刃がカットした(と思われる)長く伸びたヒゲがこぼれていましたが、ラムダッシュは長いヒゲが一本も落ちていません。長いヒゲは網刃からこぼれる前に高速駆動の内刃で粉々にされたのでしょうか・・・?
【結果とまとめ】ヒゲくずをできるだけ飛び散らせずに剃る方法
1日伸ばしたヒゲ、3日伸ばしたヒゲの検証のどちらともパナソニックのラムダッシュ5枚刃が最もヒゲくずの飛び散りが少ないという結果になりました(3モデル中)。
もし、これから電気シェーバーを購入しようと考えている方でヒゲの飛び散りを最小限に抑えたいのであればラムダッシュ5枚刃シリーズはおすすめということになります。
といっても今回は検証台数も少なかったため、また機会があれば他のモデルで試してみた結果をシェアできればと思います。
もちろん、ヒゲが薄かったり毛量が少ない場合はそこまで神経質になる必要はありません。
実際、私のようにヒゲが固く濃い人間でも、毎朝のシェービングであれば洗面所で剃る限り水でサッと流せば綺麗になるため家族から文句は言われません。
どうしてもヒゲくずを飛ばしたくない!という場合はウェット剃り対応のモデルで、シェービングフォームやシェービングジェルを使用するのが有効です。また、お風呂剃りならヒゲくずの飛び散りも気にしなくて済みますね。
ドライ剃りでなるべくヒゲくずを飛ばしたくない場合、オイルタイプのプレシェーブローションが有効です。
アルコール・パウダー配合のものと違ってヒゲがしっとり柔らかくなるため、ヒゲの飛び散りが最小限で済みます。ヘッドの摩擦による肌への負担も減らせるため一石二鳥。
ただ、オイル成分でベタつく感じがあるためシェービング後の洗顔は必須です。
オイルタイプのプレシェーブローションはアラミスラボが比較的人気。サクセスやunoなどはパウダー系なのでヒゲの飛び散り防止にはほとんど効果がありません。
海外ではこんな便利な商品も
最後に、これは余談ですが、海外では「ヒゲトリマー用のエプロン」なんてものが発売されているみたいです。需要が少ないのか日本では見かけませんね。
エプロンと吸盤を買ってくれば自作もできそうですが、どこかのメーカーで作ってくれないかと期待しています。
YouTube:How to Use the Beard Bib by BEARD KING
今回比較した3シェーバーの「性能」の比較はこちら!
毎年、各メーカーの最新モデルを複数購入しているシェーバーマニア。「深剃り向き」「敏感肌向き」「携帯向き」のおすすめのシェーバー、さらには「敢えておすすめしないモデル」まで解説します。最近のレビュー記事等はこちら。シェーバー選びの際は是非ご参考ください。