PHILIPS パワータッチPT725Aの使用レビュー
2015/07/10
▼目次
フィリップスの回転式シェーバーで最も安い(と思われる)「パワータッチPT725」を購入
Amazonなどを見るとメンズシェーバーとしては3000円台というかなりの安さで販売されていたため、以前から気になっていた「パワータッチPT725A」を購入してみました。
このモデルは充電交流式となっておりコンセントにつないだままでも作動します。コードレスで使用する場合は約8時間の充電で45分の使用が可能です。
最近は急速充電が可能なモデルが多いので充電が8時間と聞くと長いかな・・・、と思いましたが充電催促表示ランプが点灯したら寝る前などに充電しておけば良いのであまり気になりませんでした。
本体の見た目はどうしてもプラスティックの安っぽさはありますが、前面はラバーコーティング、背面にはギザギザがあり手から滑りにくい形状になっています。持った感じも非常に軽いです。ちなみにカラーはこのブラックだけしか販売されていません。
付属品は充電アダプタ・クリーニングブラシ・保護キャップが付いてきます。持ち運び用のポーチやケースがないのは残念ですが、この価格でそこまで贅沢は言えませんね(笑)
【お知らせ】当記事で紹介しているパワータッチPT725Aは現在廃盤となっています。現行モデルであるパワータッチPT764/14との新旧比較をしてみましたので、興味のある方は以下のエントリーをどうぞ。
アクアタッチシリーズとの違い
パワータッチは、フィリップスが発売している様々な回転式シェーバーの中でポータブルシェーバーを除けば最も安いモデルです。
パワータッチの上位機種として挙げるのであればアクアタッチシリーズですが、刃の型番はアクアタッチの安いモデルと同じスリット外刃になります。交換用替刃型番はHQ8/51。
ですので、アクアタッチシリーズからお風呂剃り機能を省いたモデルという位置づけと考えて良いでしょう。
(ただし、アクアタッチAT926などは外刃がスリット刃ではなく3列刃になっているため、パワータッチの刃がアクアタッチシリーズ全てのモデルと同じという訳ではありません)
フロートヘッドの可動域
3つのヘッドが独立して上下に稼働し、アゴや頬下など顔の輪郭にフィットしやすくなっています。9000シリーズなどと比べてしまうと可動域は狭いですが、必要最低限の角度は確保できるといった印象です。
*撮影のため刃を指で押し込んでいますが、電源が入ったままだとケガなどの原因となるため真似しないでください。
実際に剃ってみた印象
ウェット剃りは不可のため、ドライシェービングしてみました。
回転式シェーバーはどうしてもヘッド部分が頭でっかちになりやすく、スムーズに肌に密着させながら剃るためにはヘッドの稼働域が重要になってきます。
8方向に稼働できる9000シリーズと比較するとやはり、肌への当たり具合は劣りますが手首をうまく使い角度を調節してやることでしっかりと剃り上げることができました。
ウェット剃りは不可ですが、水洗いは可能なためヘッド部分を開けヒゲくずを流水で洗い流すこともできます。
深剃り、早剃りには向かないが肌への優しさは回転式ならでは
回転式のモデルは肌に優しいとされていますが、このパワータッチシリーズも例に漏れず肌へのダメージは少ないです。剃った後のヒリヒリ感は少ないです。
しかし、その代償として深剃りは難しい印象です。私のヒゲは固く、くせヒゲなのですが深剃りしようとするとかなり肌に押し付けなければ無理でした。(もちろん押し付けて剃ることは肌へのダメージに繋がるのでご法度です)
また、ワンストロークでのカット量もそれほど多くないためシェービングにも時間がかかります。
ヒゲの濃い方は予算が許すのであれば9000シリーズや7000シリーズ、またはBRAUNやパナソニックの往復式シェーバーを買うことをおすすめします。逆に、ヒゲが薄い方にはパワータッチシリーズで必要十分な性能かと思います。
フィリップス独自の自動研磨システム
回転するたびに内刃が外刃に当たって磨かれ、内刃が一定の角度を保つ「自動研磨システム」の仕組みはパワータッチシリーズの刃にも採用されています。
ただし、まったく剃り味が落ちないというわけでは無いので剃れなくなったと感じたら、刃の交換も必要です。型番はHQ8/51ですが、替刃のほうが本体より高いという謎の価格設定(記事執筆時点)のため、本体を買い替えたほうが良いですね・・・(笑)。
従来のフィリップスシェーバーでもお馴染みの「スーパーリフト&カット刃」が採用されています。ヒゲをスリット刃(丸い編み編み)で持ち上げてカットするというスタンダードな仕組みです。
構造もシンプルで分解は非常に簡単。ヘッドを開けて中央の矢印部分を回転させると保持板が外れます。
回転式シェーバーは内刃と外刃の隙間にヒゲが残る場合もあるので定期的に分解して、ブラシがけや水洗いをしてやると回転がスムーズになります。
印字面に誤表記が・・・
パワータッチPT725Aは充電交流式なのですが、裏面には充電式と記載されています。これは製造元のミスのようです。
説明書と一緒に「ご表記に関するお詫びと訂正」が封入されていました。新しく製造されるロットでは修正されるかと思います。
ちなみに充電交流式と充電式の違いについて知りたい方は以下の記事を参考になさってください。簡単に説明すれば充電式はコンセントにつないだまま使用不可、充電交流式は可です。
【シェーバー選びの知識】「充電式、充電交流式」と「リチウムイオン、ニッケル水素」の違い
パワータッチ「PT725A」はどんなひとにオススメ?
フィリップスの売りである「肌への優しさ」は、この安い価格帯でも健在でした。正直3~4000円台でここまでのクオリティには驚きます。
「肌が弱く往復式だとヒリヒリしてしまう、深剃りはできなくてもある程度剃れるのであれば良い」と妥協点を決めている方であれば、コストも安く試してみる価値はあるでしょう。
もしくは、肌が弱いのであればお風呂剃り・ウェットシェービングも可能なアクアタッチシリーズを選択肢に入れてみても良いかもしれませんね。
パワータッチの洗浄器付きモデル(型番の違い)
PT725Aには自動洗浄器は付属しませんが、型番違いでPT729CCという自動洗浄器付きのモデルがあります。
PT729CCは下のジェットクリーンシステム(自動洗浄充電器)が付属します。手洗いなどが面倒という方はこちらも選択肢に入れてみてください。フィリップスで自動洗浄器付きのモデルで一番安い製品を探しても、やはりパワータッチシリーズになります。
【追記】新モデルの「パワータッチ PT761/14」との違いについて
2015年の9月頃からパワータッチはPT761/14という型番にモデルチェンジしています。PT725Aはフィリップスのカタログからも消えてしまいました。
PT761/14とPT725Aの基本性能は同じですが、搭載される刃が異なります。PT725に搭載されていた「スーパーリフト&カット刃」は、PT761/14では「コンフォートカット刃」という刃に変更されています。
写真を見る限り恐らくはリフト&カット機能がありません。内刃の枚数も少ないため事実上コストダウンされたものと思われます。
下の写真は米Amazonの「RQ32」という刃の写真で、クリックアンドスタイルシリーズに搭載された「コンフォートカット刃」にあたります。スリットもカーブがかかっているのが特徴的。
ただし、Amazonなどを見るとPT761/14の値段はPT725Aよりも安くなっていました。(値段の上下は結構激しい)
肌当たりの良さはコンフォートカット刃のほうが良いというレビューもあるようです。個人的にはリフト&カット機能があるPT725Aをおすすめしておきたいですが、おそらく流通量が少なくなると値上がりすることが予想されます。
もし、刃に不安があるのであれば「SH50(マルチプレシジョン刃)」といった上位の互換刃に交換することもできますが・・・。
替え刃の値段を考えると始めからSH50のような上位刃が搭載されている5000シリーズやリフト&カット刃が搭載されているアクアタッチなどを選択肢に入れるほうが賢い買い物かもしれません。
毎年、各メーカーの最新モデルを複数購入しているシェーバーマニア。「深剃り向き」「敏感肌向き」「携帯向き」のおすすめのシェーバー、さらには「敢えておすすめしないモデル」まで解説します。最近のレビュー記事等はこちら。シェーバー選びの際は是非ご参考ください。