PHILIPSシェーバーのエントリーモデル1000シリーズは、パワータッチ系からの買い替えはおすすめできないかも・・・
2019/01/23
▼目次
2018年4月に発売された「PHILIPS 1000シリーズ S1041/03」を今更ながら購入してみました。今回も簡易的なレビュー&従来モデルとの比較などをお伝えできればと思います。
今回はAmazonにてポチっと注文したのですが、購入時(2019年1月16日)の価格は3,809円。上位モデルの替刃よりお安い・・・。
この1000シリーズは、パワータッチ、アクアタッチ系列の後継機にあたるエントリーモデルであり価格もリーズナブル。乾電池式のポータブルシェーバーを除けば、現行のPHILIPSシェーバーで最も安く入手できる機種でしょう。
9000シリーズ、7000シリーズ、5000シリーズなどの上位モデルにみられる優秀なヘッド駆動、モーター回転数の調節等の機能は省かれてはいるものの、「お風呂剃り、まるごと水洗い」に対応しており、さらに約2年の刃の寿命、オイル差し不要という点は上位モデルと同様です。
PHILIPS 1000シリーズ (S1041/03)の特徴や性能をレビュー
まず、「PHILIPS 1000シリーズ S1041/03」のパッケージ内容は以下の通りです。
・シェーバー本体
・保護キャップ
・充電アダプタ
・取扱説明書(保証書)、製品登録案内
フィリップスのシェーバー製品は全て、購入時より2年間の保証付き。取扱説明書が保証書も兼ねているため、レシートや購入明細と一緒に保管しておくと安心ですね。
本体はブラックにグレーの差し色というシンプルなデザイン。操作方法も電源ボタンを押すだけであり、特に迷うことはありません。
テカテカしたプラスティックは少々安っぽい印象も受けますが、この価格帯で外装にコストを掛けろというのも酷な話ですよね・・・。むしろ金属製ボディを採用した高級シェーバーに比べ、重量が軽いというメリットも。
回転式シェーバーを使うのが初めてという方は「肌に軽く押し当てながら、くるくると回して剃っていくこと」を意識してみると良いでしょう。最初は戸惑うかもしれませんが、肌を引っ張ってヒゲを立たせたり、小さく回転させたり・・・と要領が掴めてくるとスムーズに剃ることができます。
シェーバーの刃を保護するキャップ。空気中のホコリ等を刃に付着させない役割もあるため、持ち運びの際などはもちろんのこと普段から取り付けておくことをおすすめします。
シェーバー背面は握りやすい形状にくびれており、ギザギザの溝があるため指の掛かりも良し。ただ、上位モデルのようなラバー素材による滑り止め加工は施されていないため、お風呂剃りの際などは石鹸やジェルで滑らせないよう注意したいところ。
充電ランプは1段階の表示のみ。ちょっと不便なのは充電が完了してもランプは消灯しないこと。充電が終わったことを知らせてくれません。
1000シリーズ搭載のニッケル水素電池は充電時間が約10時間と長いため、就寝前や外出時などに繋いでおくと良いかと思います。満充電状態では約40分の使用が可能です。
ちなみにバッテリー方式が「充電式」のためコードを繋いだままでは駆動しません。
急速充電も搭載されていないため、朝の忙しいときに「充電が切れていた!」なんてときは結構困るかと・・・。
一日に10分ほど使う人なら2~3日ごとにフル充電する習慣をつけておきましょう。
PHILIPS 1000シリーズの搭載刃とヘッドの仕組み
PHILIPS 1000シリーズに搭載されるのは「コンフォートカット刃」。スリットがカーブした形状で、肌当たりが滑らかなのが特徴です。(スリット=線状の溝の部分)
※交換用の替刃型番はSH30/51となります。
首振りのない固定ヘッドであり、肌への追従性はそこまで高くないものの、刃に可動域があるため無理な押しつけによるヒリツキを軽減させることができます。
ヘッドは前面を持ち上げることで取り外しが可能であり、普段のメンテナンスはこれらを水洗いするだけでOK。
ヘッドパーツは分解も可能であり、より細かなメンテナンスも行えます。
刃を支える保持板パーツは、中央のつまみを矢印方向へ回すことで取り外しが可能。
保持板を外せば内刃と外刃にアクセスでき、それぞれを取り外すことができます。
匂いが気になってきたら定期的に刃を取り外し、髭クズや皮脂汚れをぬるま湯(40度前後)で洗い流すと効果的です。
PHILIPS の「1000シリーズ」と「パワータッチ」を比較
さて、ここまでPHILIPS1000シリーズを簡単にご紹介してきましたが、従来のエントリー機であるパワータッチと比較すると性能の落ちた部分も多くあります。
「いままでパワータッチを使っていたのだけれど、そろそろ買い替えたい・・・」なんて方もいらっしゃると思いますが、手放しでオススメできるモデルではないかなぁ・・・というのが本音のところ。
まず、パワータッチとの外観を比較すると、全体的にシュッとしたかなぁという印象です。電源ボタンのマークが視認しやすくなりましたが、位置的にはほとんど同じ場所ですね。
搭載バッテリーは1000シリーズはニッケル水素電池が搭載。従来のアクアタッチやパワータッチではリチウムイオン電池が搭載されていたため、コストダウンが顕著に現れています。
特に、アクアタッチでは急速充電が備わっており1時間でのフル充電が可能でしたので、1000シリーズの10時間という充電時間はかなり長く感じてしまうのでは?と思います。
特に大きな違いとしては、シェービングヘッドパーツが可動しなくなりました。パワータッチやアクアタッチは刃・ヘッドパーツが可動する仕組みでしたが、1000シリーズで可動するのは刃のみ。
喉仏や頬下などカーブ面への密着性能が落ちているため、「パワータッチ、アクアタッチから1000シリーズに買い替え」を考えている人は5000シリーズを視野に入れたほうが良いかもしれません。(5000シリーズは5方向フレックスヘッドで肌への密着性能も優秀です。リチウムイオン電池採用モデルもありますし)
パワータッチ、アクアタッチではワンタッチでヘッドの開閉が行えましたが、1000シリーズはヘッドパーツを上に引き抜く方式になっています。片手で簡単に髭クズを洗い流せていたメリットがなくなり、買い替えの際はメンテナンス性に不便を感じるかもしれません。(前述の5000シリーズはワンタッチで開閉が行えます)
1000シリーズの刃に搭載されている刃は、パワータッチと同じ「COMFORT CUT(コンフォートカット)刃」です。以前は替刃が販売されていませんでしたが、SH30/51という型番でコンフォートカット刃も販売されました。
以前のコンフォートカット刃に比べると、1000シリーズでは空回り防止の羽根が無くなっています。この変更による使用感の違いは特に感じられず。
実際にヒゲをカットする内刃の枚数は以前と同じく9枚。上位モデルの9000シリーズなどと比較してしまうと少々心もとない印象です。(9000シリーズは内刃枚数が24枚)
従来のモデルでも内刃が9枚のモデルも存在しましたが、左の画像のように「リフト&カット刃」という二重の刃が搭載されていました。(アクアタッチやパワータッチの古いモデルPT725Aなど)
一方、1000シリーズ搭載のコンフォートカット刃はシングル刃に仕様変更されています。(写真右)
一枚目の刃がヒゲを引き上げて、二枚目の刃が根元から切断する「リフト&カット刃」の剃り味に慣れている人は、1000シリーズの剃り心地に不満が残るかもしれません。
1000シリーズに5000シリーズの刃を付けるという方法も
「そんなこと言われても、もう1000シリーズを買っちゃったよ・・・!」なんて方は、刃をワンランク上のものに交換するという手もあります。(メーカー不推奨の行為ではありますが・・・念の為)
具体的には、5000シリーズの搭載刃である「マルチプレシジョン刃(SH50/51)」に付け替えることで、従来のリフト&カット性能を1000シリーズに持たせることが可能です。
↓興味のある方は以下のエントリーを参考にしていただければ幸いです。
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毎年、各メーカーの最新モデルを複数購入しているシェーバーマニア。「深剃り向き」「敏感肌向き」「携帯向き」のおすすめのシェーバー、さらには「敢えておすすめしないモデル」まで解説します。最近のレビュー記事等はこちら。シェーバー選びの際は是非ご参考ください。