肌にやさしいシェーバー「PHILIPS 7000シリーズ」を実際に使用した感想・製品レビュー
2016/02/20
▼目次
PHILIPS(フィリップス)史上、もっとも肌に優しいとされる「7000シリーズ」
フィリップスは昨年、5000シリーズと7000シリーズという新たなラインナップを発売しました。
それまでは9000シリーズが最上位モデルであったため、今回購入した7000シリーズは、9000に次ぐ位置づけのモデルとなります。
7000シリーズのコンセプトは「フィリップス史上、最も肌にやさしいシェーバー」。
そもそも、フィリップスの回転式シェーバーは往復式シェーバーに比べ肌への負担が少なく、十分に肌にやさしい構造。「フィリップスの回転式は肌にやさしい」という理由から回転式を購入する方も多くいます。髭剃り後のヒリヒリ感に悩む男性にとって回転式シェーバーを選択するメリットはとても多いのです。
一方で、「肌には優しいが、深剃りできない」といった声があるのも事実です。
肌への優しさと深剃りはトレードオフの関係。深剃りを求めれば肌へのダメージは大きくなりますし、逆に肌への優しさを求めれば求めるほど理想の深剃りからは遠ざかっていきます。
フィリップス9000シリーズではそれらを「肌への密着」というコンセプトで上手く両立させていましたが、7000シリーズはいかにして「肌にやさしい」のか、深剃りはできるのか気になるところであります。
今回も実機にてレポートしたいと思います。
購入したモデルはPHILIPS 7000シリーズ「S7311/12」
S7311/12の付属品は以下の通りです。
・取扱説明書
・充電アダプタ(HQ8505)
・トリマー
・収納ケース
余計な付属品は無く、必要最低限のものが揃っています。フィリップスの回転式シェーバーは使用する度に刃が研磨される構造ですので、メンテ用オイルなども買い足す必要はありません。
(取扱説明書はS7310/26・S7311/26・S7310/12・S7311/12共通の冊子でした)
シェーバーケースはしっかりした作りのハードケースです。出張や旅行などで持ち運ぶ際に重宝しますね。
S7310/12という型番もあるんだけれど何が違うの?
ちなみに家電量販店や通販サイトによって「S7310/12」や「S7311/12」といった型番違いが販売されています。これらはパッケージングが異なりますが、中身は全く同じ製品です。
どちらもフィリップスエレクトロニクスジャパンが代理店を通して販売する正規品ですので、お安い方を購入するのが賢い買い物かと思います。
フィリップス公式サイトにも、両方のページが存在しますが内容は同じです。
■S7310/12 ■S7311/12 (http://www.philips.co.jp/)
同じ理由で、洗浄器付きモデル(S7310/26・S7311/16)の2つも同一品です。
S7310/12 | S7311/12 |
【外観チェック】やわらかなフォルムと「青×白」のスキンフレンドリーな配色
5000シリーズは黒や赤でパワフル、9000シリーズはシルバー調で高級感、などシリーズごとにパッと見てその製品のメッセージが伝わりやすいのもフィリップスシェーバーの特徴。
▶PHILIPSシェーバー 9000シリーズ、7000シリーズ、5000シリーズの違い
7000シリーズのカラーリングは白と淡い青を基調とし、肌への優しさというフィリップスのコンセプトが現れています。洗面所に置いた時にも壁やシンクなどとも馴染みやすすく、清潔感もありますね。
背面の黒い部分はラバー加工。人間工学に基づいて設計されたグリップ形状であり、手が濡れた状態で持っても安定感があります。シェービングフォームやジェルなどを使用する際も滑りにくいので安心。
肌を傷つけることなくヒゲをしっかりと捉える「ジェントルプレシジョン刃」
7000シリーズには、敏感肌もやさしく深剃りできるよう新設計された「ジェントルプレシジョン刃」が採用されています。外刃のホールが導いたヒゲを最適な位置でヒゲをカットするため、肌への不快感を低減しています。
外刃と内刃は互いにヒゲを挟み込んで剃る仕組み。往復式シェーバーの場合、内刃は左右に往復運動するため両端で一瞬、停止するポイントが断続的に発生します。
しかし7000シリーズのような回転式の場合、内刃は常に回転し続けるため連続してヒゲをカットすることができます。くるくるとシェーバーを弧を描くように撫でれば、ヒゲが外刃に導かれて内刃がスパスパッっと切断してくれます。
内刃の切れ味が良くないと、どうしても剃っていて不快感が残るのですが、ジェントルプレシジョン刃はヒゲが引っかかったりすることがありません。「切れ味が良いのに肌当たりがやさしい」という印象です。
ちなみに内刃は9000シリーズとも良く似た形状です。(というか同じでしょうか?V字型に加工されています)
▶PHILIPS9000シリーズと7000シリーズに搭載された刃の形状の違いを検証してみた
肌との摩擦を軽減する「スキンコンフォートリング」の効果は?
7000シリーズのシェービングヘッド(青い部分)には無数のビーズが埋め込まれています。このビーズの凹凸により肌との接触箇所を少なくし、摩擦を軽減することで肌あたりをなめらかにしています。
数千のビーズの埋め込み。これは他のモデルにはみられない7000シリーズ独自の特徴です。
正直、このビーズコーティングのツブツブを指で触ってみても「なめらか・・・かな?」といった印象。ただ、実際に剃ってみるとその効果に驚きました。
普段、シェーバーを肌に何往復もさせていると摩擦でヒリついてくるのですが、7000シリーズは10分以上シェーバーを動かし続けても肌が赤くなったりヒリヒリする様子がありませんでした。
個人的に、ドライ剃りでここまでなめらかな肌当たりは初めての体験です・・・。恐るべしビーズコーティング。
顔の輪郭にしっかりと追従する「5方向ダイナミックフレックスヘッド」
7000シリーズのヘッド部は5方向100°に可動。肌にピタッと密着し肌との隙間を無くします。
ヘッド可動の少ないモデルだと、剃り残しを気にして何度も同じ箇所を押し付けてしまいヒリヒリ・・・なんてことがありがちですが、7000シリーズは顔のカーブに合わせしっかり追従し剃り残しを防いでくれます。
ヘッドチェンジで洗顔ブラシにも変身!
7000シリーズはスマートクリック用アタッチメントにも対応。画像のように洗顔ブラシ(RQ585)などを取り付けることができます。別売りになりますが、毛穴の汚れが気になる方にはお薦めです。
特に、髭剃り前に洗顔することでヒゲが水分を含み柔らかくなるため、肌へのダメージも減らすことができます。お風呂場で使用できるのも嬉しいポイントですね。
↓こちらは付属のトリマー刃を装着した様子。もみあげなど長い毛の処理に使用します。
これらのヘッドチェンジは上に引き抜くだけの簡単ワンタッチ仕様。用途に合わせて気軽にヘッド部分を変えることができます。
洗顔ブラシ、トリマーのほかに、ヒゲを整える「ヒゲスタイラー(RQ111)」も装着可能。残したいヒゲの長さを整える際に便利です。
【総括】フィリップス7000シリーズはどんな人におすすめ?
フィリップス7000シリーズは、9000シリーズの性能を継承しながらも「肌へのやさしさ」を徹底的に追求したモデル。
皮膚科学の第三者調査機関(*1)による皮膚科医のテスト結果においても、PHILIPSシェーバー製品内では7000シリーズが最も敏感肌にやさしいと実証されています。
(*1)中立的な立場からチェックに関与,検査し性能の透明性を確保する組織
・「肌を傷つけにくい優しいシェーバーがほしい」
・「往復式シェーバーやカミソリだと、肌が赤くなってヒリヒリしてしまう」
・「回転式シェーバーを使っているけれど、何度も擦りつけてしまいヒリつきを感じる」
このような人にはPHILIPS 7000シリーズをおすすめします。
こんな人にはおすすめしません
一方で、「とにかく深剃りがしたいんだ」という人には7000シリーズは残念ながらお薦めできません。やはり、実際に往復式5枚刃などと比較すると剃った跡のザラツキ感は残ります。
また、「シェービングなんてあっという間に終わらせたい」という人にも向いていません。頬や顎、喉仏やモミアゲ周辺などしっかりと剃り上げるのに、私の場合(ヒゲが濃く敏感肌)、15分以上はかかりました。
回転式で「深剃り」も求めるのであれば上位モデルである9000シリーズを、早剃り性能に拘るのであればラムダッシュ5枚刃シリーズのような往復式シェーバーがおすすめです。
7000シリーズのラインナップ
モデル名 | 7000シリーズ S7310/26 | 7000シリーズ S7310/12 |
スキンコンフォートリング | ○ | ○ |
ウェット剃り | ○ | ○ |
スマートクリーンシステム(自動洗浄器) | ○ | - |
電源方式 | 充電式 | |
充電時間 | 1時間 | |
使用可能時間 | 50分 | |
充電残量表示 | 1段階表示 | |
本体質量 | 164g | |
レビューと感想 | レビュー 感想 | レビュー 感想 |
▶PHILIPSシェーバー 7000シリーズの性能比較表(2015~2018年モデル)へ
【オマケ】ちなみに私はこんな使い方をしています
7000シリーズを初めて使用した時、プレシェーブローションも塗っていないのにあまりの肌へのやさしさに感動しました。
顔をマッサージするかのようにくるくると回し続けてシェービングしていく感覚は心地がよく、剃り終えたあとの不快感もありません。
ですが私のヒゲは濃く、剃る面積も多いため全てを剃り終えるのに掛かった時間は15分ちょい。
普段使用している往復式シェーバー(ラムダッシュ5枚刃)に比べると、どうしても早剃り性能には欠けてしまいます。また、剃った跡のザラつきも残りました。ですのでメインで7000シリーズは使用していません。
肌を休めたい日のシェービングに
では、いつ使用するのかというと休日など「肌を休めたい時」です。
毎日のように往復式シェーバーを使用していると、どうしても肌へのダメージは蓄積されていきます。できることなら外に用事の無い日はヒゲは剃らずに肌を休めたいところ。
ですが、ふと買い物に行きたくなった時に「無精髭のまま出かけるのはなぁ・・・」なんて日もあるのではないでしょうか。
そんな時は、7000シリーズで少し時間をかけてやさしく無精ひげを剃り落として街へと出掛けます。もし、休日にまで往復式シェーバーでグイグイと深剃りしていたら、月曜の朝は赤くなった肌をみて憂鬱な気分になること間違い無しです。
休みの日にまったりと7000シリーズで髭剃り。こんな使い方もありだと思いますが、いかがでしょうか?
お風呂での洗顔ついでに
また、湯船でゆっくりと体を安めたい・・・なんて時、浴室に7000シリーズを持ち込みます。普段メインで使用しているラムダッシュ5枚刃はお風呂剃りに対応していないため、水気の多い場所には持ち込めないのです。
洗顔ブラシを装着して毛穴の汚れを落とし、シェービングフォームを用いてのんびりとクルクル優しくヒゲを剃り上げる。こんな使い方もありなはず。
「メイン剃り用」に深剃りに強い往復式シェーバー、「お風呂剃り用」に肌に優しい回転式シェーバー、という2台持ちは結構お薦めです。
ちなみに回転式シェーバーは音が驚くほど静かなので(往復式は煩い)、夜遅い時間帯などに剃らねばいけない場合は7000シリーズを使用するなんてこともあります。
毎年、各メーカーの最新モデルを複数購入しているシェーバーマニア。「深剃り向き」「敏感肌向き」「携帯向き」のおすすめのシェーバー、さらには「敢えておすすめしないモデル」まで解説します。最近のレビュー記事等はこちら。シェーバー選びの際は是非ご参考ください。