PHILIPSシェーバー「9000シリーズ」と「7000シリーズ」に搭載される刃の違いを検証してみると・・・?
2016/03/03
▼目次
PHILIPSの上位モデルである9000シリーズと7000シリーズ。前者は8方向可動のヘッドで肌への密着性を高めることで「深剃り」を追求したモデル。
一方の7000シリーズはシェービングヘッド(青い部分)に無数のビーズを埋め込み、肌との摩擦を軽減することで「肌への優しさ」を追求したモデルです。
9000シリーズは2014年に発売され、昨年カラーチェンジがなされました。2015年に7000シリーズが後発として発売。
9000シリーズのようなパーソナルコンフォート設定(刃の回転速度の3段階切り替え)は搭載されておらず、外刃も固定されているためヘッド可動は5方向となります。
肌への密着性は刃が「沈む」「浮き上がる」といった可動領域のある9000シリーズのほうが一枚上手。一方で、肌への摩擦が少ないのは7000シリーズといった特徴があります。
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9000シリーズと7000シリーズにおける刃の名称(SH90/51・SH70/51)
9000シリーズ、7000シリーズそれぞれに搭載されている刃は、前者が「ダブルV字トラック刃」、後者が「ジェントルプレシジョン刃」というネーミング。
替刃も販売されており、それぞれ「SH90/51」、「SH70/51」という型番になります。
9000シリーズの深剃り性能自体は7000シリーズにも受け継がれる形になったと聞きます。では、搭載される刃は何が違うのかじっくり見てみたところ、ちょっと驚きの事実がありました。
結論から言えば「ほぼ同じ刃」のように見えます。
今回比較するのはあくまで、2016年現在発売されているフィリップス9000シリーズと7000シリーズ搭載刃の比較検証です。今後、搭載される刃の仕様は変わってくる場合もありますのでご了承下さい。
※以下の内容は古い情報を含みます。ご了承下さい。
※仕様変更があったため、記事下部に追記しております。(2018/05/09)
外刃の様子
左が9000シリーズ、右が7000シリーズですが中央の刻印が違うだけで形状は全く同じです。「>>>>>」というV字形状のスリット数も数えてみましたが同じでした。どちらも83個のVスリットです。触れた時の感触も違いはわかりませんでした。
一応、裏からみた様子も形状は同じです。ちなみに材質は「スウェーデン鋼をはじめとするステンレス製」と公式サイトで公表されています。
Question
シェーバーの刃の材質は何ですか?Answer
スウェーデン鋼をはじめとするステンレス製です。参照:http://www.japan.philips.co.jp/shaver/faq/qas/view/000001/000005
内刃の様子
左が9000シリーズ、右が7000シリーズの内刃の様子です。ちょっと写りが悪いですが、外刃15枚+内刃9枚の構成は同じ。
裏から見た様子。こちらも形状は同じです。
内刃の外周にはどちらも「ダブルV字」形状の刃が採用されています。中央周辺の内刃がフラットなのも同じですね。
拡大してみた様子
内刃の様子を拡大してみました。V字角度の付け具合もほぼ同じにみえますね。
サイズ・重量もほぼ同じか
重量はどちらも約3グラム程度でしょうか。(0.1グラム刻みの計量器を所持していなかったため、正確な数値は計れませんでした)
メジャーによる目測ですがどちらも直径は約2.2cm。9000シリーズに7000シリーズの刃もはめることができますし、その逆も然りです。
結局のところ、「SH90/51」、「SH70/51」は名称が異なりますが、同じ刃ではないかというのが筆者の見解です。(剃り心地もほぼ同じ印象です)
もしかしたら研ぎ加減や材質の配合具合などの微妙な違いがあるのかもしれませんが・・・どこぞの研究室にでも持ち込まない限り分からないですね・・・。
もし9000シリーズの替刃を買うのであれば、7000シリーズ用のSH70/51を買ったほうがお安いです。
※メーカーは専用の刃を推奨していますので、あくまで自己責任&ご参考までに・・・。
【参考までに】9000シリーズと7000シリーズのシェービングユニットも互換性あり
ちなみに、PHILIPS9000シリーズと7000シリーズのシェービングユニットの形状は同一。ですので、それぞれ付け替えたりすることもできます。
こんな風に9000シリーズへ7000シリーズのユニットを取り付ければ、肌にやさしい7000シリーズの速度調節機能バージョンが完成。
背後にあるのは7000シリーズに9000シリーズのユニットを装着してみました。8方向可動の7000シリーズが完成。今の所、どちらも問題なく動作しています。
▼買い替えや買い足しの際に、パーツが流用できるという点もPHILIPSシェーバーの一つの魅力かもしれませんね。
※こういったカスタマイズはメーカー保証外の行為となります。自己責任にてお試し頂くようお願いします。
【追記:2018/05】ジェントルプレシジョン刃「SH70/51」と、ジェントルプレシジョンプロ刃「SH70/61」の違い
2018年モデルの7000シリーズにおいて、搭載刃が「ジェントルプレシジョンプロ刃」に変更されました。
7000シリーズ搭載刃 | |
2015 | ジェントルプレシジョン刃(SH70/51) |
2016 | ジェントルプレシジョン刃(SH70/51) |
2017 | -7000シリーズ販売なし- |
2018 | ジェントルプレシジョンプロ刃(SH70/61) |
SH70/51 | SH70/61 |
当サイトの閲覧者様より画像提供を頂いたのですが、2018年モデルでは外周の「ダブルV字刃」が「シングルV字刃」に仕様変更されたようです。
うーん、これはどうなんだろう?
はっきり言ってコストダウンではないか?という印象を受けてしまいます。1枚あたりのカット性能がアップしているの可能性もありますが・・・。
ジェントルプレシジョンプロ刃という名称から「性能がアップしたのか!」と勘違いしてしまいますが、実質的にリフト&カット機構は消滅してしまいました。
1枚目の刃がヒゲを根元から引き上げ、2枚目の刃がカットする「リフト&カット機構」はセールス要素でもあったのですが、これを排除するというのは剃り心地が大きく変わってきてしまいます。
擁護する言い回しにはなりますが、ダブル刃がシングル刃になったことで人によっては肌当たりがやさしくなったと感じる人もいるかもしれません。
(実際に公式サイトではジェントルプレシジョンプロ刃について「敏感肌でも深剃りできるよう、刃を肌あたりよく調整。3日目のヒゲでもひっぱらないから、肌にやさしく深剃りできます。」とアナウンスしています)
ですが、これまでリフト&カット機構による恩恵を受けていた人はどうでしょうか?肌当たりの良さよりもカット性能の低下が気になってしまうかもしれません。
旧型番「SH70/51」は公式サイトでも販売終了とアナウンスされているため、通販サイトや量販店でも次第に新型番「SH70/61」に入れ替わることでしょう。
剃り心地が変わるのが嫌な方は、旧型番の在庫がまだ潤沢なうちに替刃を確保したほうが良いかと思います。
▼PHILIPSは以前もパワータッチでリフト&カット機構を排除している例もあるため、今後も注意しなくてはいけませんね・・・。
パワータッチの現行型(PT764/14)と旧型(PT725A)の違い
いまから7000シリーズを購入しようと考えている方は、是非とも旧モデル(2016年型番)の在庫をチェックしてみてください。
(ヒゲを引き上げて剃るリフト&カット搭載の旧モデル、ヒゲを引き上げる機構のない新モデル・・・。髭が濃い私は個人的には9000モデルと同等の刃が搭載された旧モデルを選びます)
▷ PHILIPSシェーバー 7000シリーズの性能比較表(2015-2016-2018年モデル)
毎年、各メーカーの最新モデルを複数購入しているシェーバーマニア。「深剃り向き」「敏感肌向き」「携帯向き」のおすすめのシェーバー、さらには「敢えておすすめしないモデル」まで解説します。最近のレビュー記事等はこちら。シェーバー選びの際は是非ご参考ください。