電気シェーバーの「バッテリー・替刃交換」のコストから買い替え時期を考える
2015/04/23
・電気シェーバーを5年ほど使用しているが、バッテリーが持たなくなった。
・メーカーでのバッテリー交換&替刃の購入を検討しているが、本体を買い替えたほうがよいのか?
多くの人が悩みがちなのが、電気シェーバーの買い替えタイミング。
「バッテリーの劣化が気になるけど、刃を替えれば問題なく剃れるしなぁ・・・」、「だけど、替刃を買うのなら、本体を新しく買ったほうが良いのだろうか」などなど・・・意外とシェーバーは買い替え時期が難しい一面があります。
今回は、刃の劣化による寿命、バッテリー劣化、モーター故障などによる寿命や、それに掛かる交換コストなどを簡単にご紹介します。
買い替えかな?と感じた場合は「各パーツの交換コスト」や「修理コスト」と、「本体を新規に購入する価格」を比較してみましょう。
刃の劣化による寿命は替刃交換を行いましょう
まず、殆どの人が初めに気になるであろう交換部品は替刃。
刃が劣化しただけであれば、替刃交換によって購入した時のような切れ味を取り戻すことが出来ます。最も手軽に交換できるパーツであるため、シェーバー本体に異常が無い場合はまず替刃交換を行い、シェーバー本来の性能を取り戻しましょう。
メーカー推奨の交換時期は毎日使用した場合を想定しており、髭の濃さや硬さ・使用環境などにより刃の消耗スピードは人によって異なります。あくまでも目安として考えるのが良いでしょう。
代表メーカーの替刃交換時期
BRAUNの替刃交換目安
ブラウンでは、18ヶ月(1年半)ごとに外刃・内刃を交換を推奨。カセット式のため外刃と内刃は同時に交換することになります。
※一部旧モデルの対応替刃は内刃・外刃が別売りされています。
PHILIPSの替刃交換目安
フィリップスは約2年ごとに交換を推奨しています。替刃として売られているものは内刃・外刃がセットになっています。
パナソニックの替刃交換目安
パナソニックでは、外刃は約1年ごとに、内刃は約2年ごとの交換を推奨。外刃・内刃は別売り、セット売りがあります。
*6枚刃シリーズは外刃・内刃が一体のカセット式、約1年半ごとの交換を推奨。
◎電気シェーバー替刃適合表はこちら◎
定期的なメンテナンスで刃を長持ちさせましょう
替刃は、使用しているシェーバーの型番によりますが、数千円から高価なものだと一万円以上するものまで様々です。
シェーバーを毎日使った場合、髭の濃さや硬さ、使用環境にもよりますが1年半~2年ほど経過したあたりで劣化を感じ始めます。
劣化が進んだ刃はヒゲが引っかかりやすくなり、肌ダメージの元となってしまいます。また、シェーバーを駆動させるモーターへの負担も増えるため本来のパフォーマンスを発揮できずに剃り心地はますます悪くなるという悪循環に陥ることも。
替刃を交換することは剃り味を復活させるためでなく、本体への負担軽減という役目もあるため、故障の原因を防ぐ予防策としても刃の点検を欠かさないようにしましょう。
■刃を長持ちさせるには?
定期的なシェーバーのメンテナンスは刃の寿命維持のほか、衛生状態を保つ意味でも重要です。また、往復式シェーバーの場合はオイルによる潤滑化が刃の摩耗低減に効果的です。水洗いした際などはオイル差しを欠かさないようにしましょう。
バッテリー交換やモーター・基盤の故障はメーカーへ修理依頼を行いましょう
電気シェーバーは小型家電であり、スマートフォンやノートPCなどと同様に、使用年数を重ねるごとに少なからずの劣化は避けられません。
特に、多くの人が体感しやすいのが「バッテリーの劣化」。
多くのシェーバーにはスマートフォンなどと同じくリチウムイオン電池が搭載されており、充電サイクルを繰り返すごとに劣化していきます。ただし、電気シェーバーの場合、朝に長くとも10~20分使用するだけ、という方も多いのではないでしょうか?
電気シェーバーのバッテリー容量は1時間ほど持つタイプが多く、1日の使用容量は個人差もありますが20~30%程度。リチウムイオン電池の特性上、容量低下が現れるサイクル数に到達するには年数がかかります。
たまに、電気シェーバーを5年や10年と長く使用していて「まだバッテリーは充電できる。モーターが壊れるまで買い替える必要なんて無い」なんて人を見かけますが、間違いなくリチウムイオン電池搭載のシェーバー使用者です。
実際に我が家にもかなり古いNationalシェーバーがありますが、未だにフル充電で2、30分ほど駆動します。
充電サイクルから考えるとリチウムイオン電池搭載の電気シェーバーは非常に高寿命だと言えます。
■リチウムイオン電池の特性について詳しくは以下のエントリーをどうぞ。
とは言っても、やはり使用環境によっては劣化が進んでしまうのも事実です。また、ニッケル水素電池が搭載された一部モデルはリチウムイオン電池搭載モデルより早めに寿命が来てしまうケースもあります。
基本的には充電池の交換は個人で行うことができません。各メーカーのサービスセンターや、購入した家電量販店からメーカーへ修理依頼という形になります。
自分で交換するという力技もありますが、自身での分解・電池交換を行うとメーカー保証の対象外となります。行う際は正規修理サービスを受けられなくなる点を理解した上で行って下さい。
各メーカーのサービスセンター
メーカー | 保証期間 | 店舗持込 | メーカーへ送付した場合の送料 | サービスセンター |
---|---|---|---|---|
BRAUN | 1年 (Web登録で+1年) | 可 | 自己負担 (保証期間内でオンライン受付から 修理を依頼した場合はメーカー負担) | Link |
PHILIPS | 2年 (My Philips登録で+1年) | 可 | 記載なし | Link |
パナソニック | 1年 | 可 | 保証期間であればメーカー負担 | Link |
日立 | 1年 | 可 | 利用料金に含む | Link |
IZUMI | 1年 | 可 | 記載なし | Link |
メーカーにバッテリー交換を依頼する場合、使用しているシェーバー型番にもよりますが、おおよそ3,000円~5,000円程度の出費は覚悟する必要があるでしょう。
バッテリー以外にもモーターや基盤修理の場合はその分の修理代金が掛かります。保証期間内であれば無償修理となるケースもあるため、購入時のレシートや保証書や修理規定を確認してみましょう。
例:パナソニック ラムダッシュシリーズの場合
例として、パナソニック ラムダッシュシリーズの修理費用を見てみましょう。
メーカーに修理を頼むと「蓄電池(バッテリー)」の交換で4000円程度、さらにシェーバーを制御する基盤やモーターの劣化がある場合は、さらに4000円~8000円の修理代が上乗せとなります。※記事執筆時点の料金です。
保証期間内の修理サービス料は無料になりますが、例として挙げたパナソニックシェーバーの場合、保証期間は1年間であるため13ヶ月目からは残念ながら自腹になってしまいます。
異常や故障って何故か保証期間が終わってから症状が出たりしますよね・・・。PHILIPSシェーバーは2年保証なので、比較的良心的と言えるかもしれません。
もちろん、購入店舗や通販サイト独自の「延長保証プラン」に入っていれば保証期間は延びますので、新規購入時は購入先での保証プランをチェックすることをお薦めします。延長保証は購入時にしか加入できない場合がほとんどです。
購入時は「自分は大丈夫でしょ」と思っていても、後から「入っておけばよかった・・・」なんて自体になるのが保証の難しいところなのですが、この辺りは予算との相談ですね。
【参考】Amazonの「五年間 事故保証プラン」の入り方
参考までにオススメなのが、大手通販サイトAmazonの保証プラン。もちろん、付けるかどうかは任意です。
電気シェーバーの場合、「理美容家電 5年 事故保証プラン」を付けることができるため、心配な方は購入時に保証プランに入ることをおすすめします。
保証の加入方法はカートに追加時、「○○○~に五年保証を追加」というボックスにチェックを付けるだけです。
すると自動的に、シェーバーの落下や水漏れなどに対応した保証プランが追加されます。(※対象外の商品は保証プランが表示されません)
Amazonの事故保証プランはヤマトホールディングス傘下のヤマトマルチメンテナンスソリューションズが請負い、メーカー保証と同等の保証内容が5年間、回数無制限で対応されます。
・製品ごとに定められているメーカー保証と同等の保証内容に加え、落下、水没等の事故による故障ついても5年保証します。
・本保証は対象製品と同時にご購入いただけます。
・保証料金は各商品ごとに設定されております。
・本保証期間中メーカー保証内容に該当する故障については回数無制限で保証いたします。落下、水没等の事故による故障が発生した場合は1回のみ保証します理美容家電 5年 事故保証プラン:http://amzn.to/2nr20lG
ただし、落下、水没等による故障対応は1回のみという縛りがあります。また、バッテリーの消耗、キズ、錆、カビ等に起因する故障及び不具合も保証対象外となります。
マーケットプレイス商品は対象外でありこの事故保証プランに入れないため、購入時には販売/出品元がAmazon.co.jpであることを確認しましょう。
5年間、毎日使い続けた電気シェーバーが手元にあるが買い替えるべき?
もし5年以上、同じシェーバーを刃を交換せず使用し続けていたなら、まずは替刃交換を検討してみてください。
たまに網刃に穴が空いたままでも使用し続けているなんて方も見かけますが、肌へのダメージを考えると劣化した刃を使い続けるのは全く好ましくありません。
また、5年以上毎日使い続けている場合、バッテリーの劣化も進んでいるかと考えられます。「バッテリーや替刃の交換費用」と「新規にシェーバーを購入する」、それぞれの費用やメリット・デメリットを比較してみましょう。
例えば、替刃の購入やメーカーでのバッテリー交換をして「1万円以上を出費」するならば、「新品の1万円のシェーバー本体を買う」ほうが、時間効率も良いかと思います。替刃だけなら自宅で交換できますが、修理の場合はメーカー預かりになるため、製品を送る手間・受け取る手間、さらに見積もり~修理完了までの時間も掛かります。
もちろん、思い入れのあるモデルであったり使い慣れたシェーバーが良い!という方はメーカーにバッテリー交換を頼むのもひとつの手ですが、通常はコスト面・性能面のどちらで考えても、買い替えのほうがメリットが大きいです。近年のモデルと5年以上前のシェーバーでは性能面でも違いが顕著です。
特に、内部モーターやパーツ等が消耗してパフォーマンスが落ちている場合は、本体の買い替えが賢明でしょう。シェービングのパワーが落ちてきた、なんだか髭剃りに時間が掛かるようになった、など体感できるレベルであれば引退時期かもしれません。
■修理やバッテリー交換が断られる例も??
替刃を含むシェーバー補修部品は最低6年間の製造義務があります。簡単にいうと各メーカーとも最低6年間は部品供給があり、シェーバーの修理を受け入れてくれるということです。
6年以上前の古いモデルでも替刃が販売されているケースは多くありますが、シェーバー本体の故障に関しては部品がなく修理が断られてしまうケースもあります。詳しくは各メーカーのサービスセンターや家電量販店へご相談ください。
予算に合わせて最適なモデルを選びましょう
修理代に1万円かかるなら1万円のシェーバーを買う。これは賢い選択と言えますが、ここ数年の電気シェーバーの進化は目まぐるしく5年ぶりの買い替えともなれば浦島太郎状態だと思います。
例えば、さすがにもう驚く方は多くないかと思いますが、Nationalの電気シェーバーはもう販売されていません。現在はNationalブランドが無くなり「パナソニック」ブランドへ統一されています。(▶パナソニックとはどんなメーカー?)
3枚刃ラムダッシュ ES8093(2002年)
現在でもシリーズが続いているラムダッシュの初代モデル「ES8093」、後の人気シリーズ「ラムダッシュ」のDNAが誕生しました。
例:Nationalシェーバーを使っていたのであればパナソニック製品がおすすめ
もし、Nationalシェーバーを使用されていたのであれば、現行のパナソニックシェーバーのモデルから検討されてみるのがおすすめです。ラムダッシュシリーズも随分と進化を遂げ、早剃り・深剃り性能が向上しています。
例えば、National時代にハイエンドモデルを使用していたのであれば、「ラムダッシュ6枚刃シリーズ」への移行、ミドルエンドモデルであれば「ラムダッシュ3枚刃シリーズ」などがおすすめです。
もちろん、BRAUNやIZUMIなどの往復式モデルも、高価格帯から1万円以下で購入できるものもまで様々ありますので、違うメーカーのものを検討したい、という方は以下のエントリーなどを参考にしてみてくださいね。
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毎年、各メーカーの最新モデルを複数購入しているシェーバーマニア。「深剃り向き」「敏感肌向き」「携帯向き」のおすすめのシェーバー、さらには「敢えておすすめしないモデル」まで解説します。最近のレビュー記事等はこちら。シェーバー選びの際は是非ご参考ください。