Panasonic ラムダッシュ3枚刃(ES-ST29)のバッテリー交換方法
2017/02/23
2015年に購入したPanasonicのラムダッシュES-ST29。カミソリシェーバーのキャッチコピー通り、ウェット剃りに適した逆手持ちできる形状で使い勝手が良く、最近ではお風呂専用シェーバーと化していました。
今でも電池劣化はそこまで見られず、フル充電で30分以上は稼働します。体感で2~3割ほど劣化したかな?といった感じで殆ど不便はありません。ただ、お風呂場は割と高温になりやすく、熱いシャワーがかかる環境下ではリチウムイオン電池は少々劣化が進みやすいかと認識しています。
【参考ページ】
▶電気シェーバーのリチウムイオンバッテリー寿命を長持ちさせるポイント(1.7 お風呂剃りシェーバーはどう扱えばいいの?)
しかし、快適なお風呂剃りを控えてしまっては元も子もないので、今回は2年間で内部に浸水はないか確かめるのと同時に、自身でバッテリーの交換を実施してみました。
ES-ST29は2年前のモデル(記事執筆時点:2017/02/23)ですので、同モデルをお手持ちの方もそこまで劣化は進んでいないかとは思います。ですが、数年後「バッテリーの持ちが悪くなってきたなぁ、保証も切れているし電池交換に挑戦してみよう」なんて方に、この記事がお役に立てれば幸いです。(おそらくES-STXXシリーズなら似たような手順かと思います)
ご自身での分解・電池交換を行うとメーカー保証の対象外となります。また、防水機能が維持できない等、予想外の故障や事故原因となる場合もあります。交換の際は自己責任にて行って頂くよう予めご了承下さい。
交換に自信の無い方、正規修理をメーカーに頼みたいという方はPanasonic公式サイトより修理サービス、修理代金が参照できます。
参考までに、ES-STXXシリーズで「電池の消耗が早い」という診断を行なうと、修理目安としてはは¥6,000(税込)程度と表示されました。あくまで目安であり点検の結果、交換箇所が複数になるとさらに高額になるケースもあります。(以下にURLを貼っておきます)
【事前準備】バッテリー交換に必要なもの
ラムダッシュES-ST29のバッテリー交換に必要なものは以下の2つです。
・交換用バッテリー(ESLA50L2507N)
・プラスドライバー(+1)
内部に髭クズが入り込んでいる場合もあるため、エアダスターもあると便利です。
交換用バッテリー(ESLA50L2507N)
ES-ST29の場合、交換用バッテリーはPanasonic製「ESLA50L2507N」が適合します。価格も6~700円程度とお安く、Amazon・楽天市場・Yahoo!等で購入可能です。
ESLA50L2507Nは現在販売されておらず、入手が難しくなりました。
ありがたいことにESLV9XL2507が、ESLA50L2507Nの後継品として販売されています。カラーが変更されていますがレビューを見る限り、容量や形状に違いはないようです。
※その他のパナソニックシェーバー用バッテリーは、楽天市場の「でん吉」さんというショップが非常に在庫豊富です。
※バッテリー対応型番の検索ページを作成しました。よろしければご活用ください。
▶Panasonic(National)電気シェーバー等の交換用純正バッテリー型番一覧
プラスドライバー(+1)
ドライバーは+の精密ドライバーが必要になります。私の手持ちのドライバーセットだと+1がネジを舐めずに使えました。
ドライバーセットによってNO.1、#1、1番など記載が異なるかと思いますが、ほとんどのドライバーセットに入っているサイズです。(軸径が太いドライバーだとパーツと干渉する可能性があるため、精密ドライバーをお勧めします)
こちらの精密ドライバーセットにもプラスビット(+00・+0・+1)が含まれています。今回は使用しませんが、特殊ネジ(トルクスねじ等)のソケットも同梱されているドライバーセットは1セット所持しておくと何かと重宝しますね。
ラムダッシュES-ST29の内蔵バッテリー交換手順
バッテリーを外すには分解作業が必要になります。
基本的には取扱説明書に記載されている「廃棄する際の電池の取り外し方」を参考に進めていけば簡単に分解ができるため、分解作業が得意な方は図解だけで難なく交換作業が行えるかと思います。
その際は以下の3つを守り、交換作業を行ってください。
・作業に取り掛かる前にバッテリーを使い切っておきましょう。作業中はアダプターなどを繋がないでください。
・シェーバーが濡れている場合は、しっかりと乾燥させてから作業を行いましょう。
・刃は外さなくても交換可能ですが、怪我を防ぐため保護キャップを装着しましょう。キャップがない場合は刃を外しましょう。
では、作業手順を順番に解説していきます。
①本体下部のネジを外します
まず、シェーバーのお尻部分にあるネジを一本外します。
②本体からカバーを外します
すると、シェーバー本体からカバーパーツが2つ取り外すことができます。ちなみにこのネジだけ他と長さが異なるので注意してください。
③上部のゴムカバーを取り外します
つづいてシェーバー裏面のヘッド付近から、ゴムカバーを二箇所外していきます。爪楊枝や画鋲などを隙間に軽く差込み、テコの原理で持ち上げてやるとポロッと簡単に取れます。
④6箇所のネジを全て外します
ゴムに隠れていた部分と併せて、計6箇所のネジを外していきます。
⑤シェーバー本体の背面カバーを取り外します
ネジを外すとシェーバー裏面のカバーを取り外すことが出来ます。ここでようやくバッテリーとご対面です。バッテリーは上に引き上げれば取り外すことが出来ますが、念のため外す前に+と-の方向を確認しておきましょう。
ちなみにお風呂剃りで使用していた当シェーバーES-ST29ですが、内部のサビもなく浸水した形跡も全くありませんでした。
ただ、ヒゲクズ等はヘッド周辺に多少入り込んでいたので、綺麗にエアダスターで飛ばすか無水エタノールなどで拭いてやると良いかと思います。
⑥新しいバッテリーを装着します
あとは新品のバッテリーに交換するだけです。この際、+と-の位置を間違えないよう気をつけてしっかりと押し込んで下さい。
※ES-ST29の場合、シェーバー上部に向かって-、下部に向かって+の位置でした。
⑦パーツを元に戻していきます
後は、パーツをもとに戻していく作業です。①~⑥でおこなった行程を逆に行っていくだけですので省略させて頂きます。
パーツとパーツの間に隙間がないかなど確認しつつ行いましょう。
⑧交換後はフル充電させ動作確認をしましょう
交換後はバッテリーをフル充電させた後、スイッチを押して異音がしないか、パーツのグラつきが無いか動作確認を行いましょう。
ちなみに新品バッテリーの場合、初回時はフル充電を行っても早くバッテリーが低下してしまうケースがあるようです。何度かフル充電→放電を行うことで本来の性能を発揮できるとのこと。
・商品は充電されていない状態での御届けとなります。電池交換後は充電台にてフル充電後動作確認をお願いいたします。
・また、最初のご利用時にはフル充電してもしっかりと充電されません。しかし、動かなくなるまで使用し、フル充電を繰り返すことで充電される電圧が長くなります。
このように非常に簡単な手順でバッテリーを交換することができました。メーカーへ交換を頼むと少々割高な修理代金となり日数もかかってしまいますが、自身で交換することであっという間に購入時のバッテリー性能へ復活させることができます。
ただし、前述したとおり自身での分解・電池交換を行うとメーカー保証の対象外となることを確認の上、交換の際は自己責任にて行って頂くようお願い致します。
リチウムイオン電池はリサイクル可能な資源です
リチウムイオン電池はコバルト等が使用されており再資源化が可能な希少資源です。資源の枯渇を防止するためにも積極的にリサイクルに協力しましょう。
全国のリサイクル協力店(スーパーや家電量販店など)に回収ボックスが設置されています。もし足を運ぶことが可能であれば、古くなったリチウムイオン電池やニッケル水素電池は回収ボックスへ持っていかれることをお勧めします。
▽リサイクル協力店は「一般社団法人JBRC」のサイトにて検索することができます。
一般社団法人JBRC https://www.jbrc.com/general/recycle_kensaku/
回収ボックスへ廃棄する際はテープで絶縁をしましょう
他の回収電池などと接触した際ショ-トして発火する危険がある為、プラス極とマイナス極の金属端子部にセロハンテープやビニールテープ等を貼って絶縁しておきましょう。(各自治体の分別方法により廃棄する際も同様です)
【参考ページ】
・経済産業省「資源有効利用促進法」
https://www.meti.go.jp/policy/recycle/main/admin_info/law/02/
・一般社団法人電池工業会「乾電池・リチウム一次電池廃棄方法」
http://www.baj.or.jp/recycle/recycle01.html
・一般社団法人電池工業会「小型充電式電池のリサイクル」
http://www.baj.or.jp/recycle/recycle04.html
毎年、各メーカーの最新モデルを複数購入しているシェーバーマニア。「深剃り向き」「敏感肌向き」「携帯向き」のおすすめのシェーバー、さらには「敢えておすすめしないモデル」まで解説します。最近のレビュー記事等はこちら。シェーバー選びの際は是非ご参考ください。