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2017年9月に発売されたラムダッシュ5枚刃「ES-CLV9CX」を購入しました。個人的には2015年モデルES-LV9A以来のラムダッシュ5枚刃購入です。
2015、2016年のラムダッシュ5枚刃モデルと比べるとヘッドの可動域が大幅に大きくなっており、よりグネグネと動くようになっています。
また、長いヒゲやくせヒゲのカット性能が向上した「パワークイックスリット刃」、手を離すと自動でロック・触れると自動で解除される「スマートロック機能」も搭載されました。
発売年 | 仕様 | |||
2017年 | 「5Dアクティブサスペンション」 | パワークイックスリット刃 | スマートロック機能* | 充電 催促音 |
2016年 | 「3Dアクティブサスペンション」 (ヘッドの前後の可動域が3°大きくなった) |
クイックスリット刃 | – | 充電 催促音 |
2015年 | 「3Dアクティブサスペンション」 | クイックスリット刃 | – | – |
※より詳しい性能の違いはPanasonic ラムダッシュ5枚刃の性能比較表のページをご参考下さい。
パナソニック 5枚刃シェーバー「ラムダッシュES-CLV9CX(ES-LV9CXの家電量販店モデル)」購入レビュー
今回購入したのは家電量販店モデル。基本モデルであるES-LV9CXと同等品(保護キャップの色が異なるだけ)ですが、型番が異なり「ES-CLV9CX」となっています。
基本モデル ES-LV9CX |
家電量販店モデル ES-CLV9CX |
他モデルについても家電量販店モデルが存在します。詳しくは以下のページをご参考ください。
ES-CLV9CXの付属品
主な付属品は以下の通り。
・取扱説明書
・ACアダプター
・全自動洗浄充電器
・洗浄液
・保護キャップ
・専用オイル
・掃除用ブラシ
・保護ケース
持ち運びに便利なケースはジッパー開閉式。シェーバーがスッポリ収まり、中でガタつくこともないため、鞄の中に入れておいても安心感があります。ケースが付属しないモデルを購入した際は別売りケース(ES-2L13)が適応。
アルカンターラ製の高級素材を使ったケース(ES-X2L13)も発売されていますが、そちらは結構良いお値段がします。自動車、船舶内装等に使用される素材なので強度、耐久性はありそうですね。
▶ラムダッシュ5枚刃専用収納ケース (ES-2L13 ES-X2L13-K ES-X2L13-H ES-X2L13-T)
【維持コスト】付属品の他に後々必要となってくるもの
付属する洗浄液は一袋。約1ヶ月が交換の目安のため、無くなったら買い足す必要があります。Amazon・楽天や家電量販店で容易に入手可能です。
付属のシェーバーオイルは、ハンドソープなどで水洗いした後に注油するもの。
こまめに注油していると数ヶ月程度で無くなってしまいますので、必要に応じてこちらも買い足す必要があります。と言っても1本買っておけば1年は持つことでしょう。自動洗浄器を使用した際は、洗浄液に潤滑成分が含まれているためオイルは使用する必要がありません
他メーカーに比べ、パナソニックシェーバーは洗浄液コストが安いため有り難いです。
(*1)Amazon参考価格2,663円(2017/04/03)「CCR6 CR 6個入り」から概算。
(*2)Amazon参考価格1,340円(2017/04/03)「ES-4L06A 6個入り」から概算。
(*3)Amazon参考価格1,482円(2017/04/03)「JC302/51 2個入り」から概算。
(*4)BRAUN・Panasonicは1個あたり30日間使用可能。PHILIPSは1個あたり3ヶ月使用可能。
旧モデルからの最大の進化は、グネグネ可動する「5Dサスペンションヘッド」
たった数本の剃り残しが気になって、何度もシェーバーを押し付けた経験はないでしょうか?
電気シェーバーは常に肌へ密着させながらストロークさせることで最大の能力を発揮しますが、往復式シェーバーは直線的な刃の構造のため、どうしても肌との隙間が生まれやすくなります。そのたった数ミリの隙間が剃り残しの原因になりがちです。
一般的な電気シェーバーの首振りは前後への可動です。中にはヘッドが完全に固定されているモデルもあります。
使い慣れたシェーバーであれば、ある程度のコツがわかってきます。「あぁ、ここは手首をこう返すと剃りやすい」とか、「ここは肌を引っ張りながらじゃないと剃れないな」とか。
それに対し、ラムダッシュ5枚刃は前後に加え左右、上下への沈み込み、さらに腰をひねるようなツイストという5次元方向への可動域。グネグネと自在に動くため、手首の動きを意識せずとも肌に常に密着し続けてくれます。
旧ラムダッシュ5枚刃で往復式シェーバーの概念を覆す「3Dアクティブサスペンションヘッド」が登場した際、「パナソニックはここまでやるのか」と驚きました。それが今回のモデルチェンジで5Dへとさらに進化を重ねています。
5Dアクティブサスペンションヘッドによって、今までのシェーバーで苦しんでいた凹凸を難なくクリア。剃りづらい頬の下や顎のカーブ、喉仏付近も剃りやすくなりました。
例えばの話ですが、子供に「パパのヒゲを剃ってごらん」と持たせてみても、勝手に肌へ密着していくためある程度十分な仕上がりになってしまうかもしれません。(※もちろん子供の手の触れる場所に置くのは止めましょう)
それほどまでに、テクニックが不要。常にオートマティックに最適な角度を保ち続けてくれます。凹凸にある難所のヒゲさえも、ひねりの効くヘッドがとらえてくれます。
かつて、「松下電工(現:パナソニック)はアホだ」と競合メーカーに言わせた理由がわかる気がしました。それほどまでに完成度が高い。この繊細なものづくり精神は海外メーカーと一線を画していると感じます。
超高速リニアモーター、さらに日本刀の材料として知られる安来鋼を採用しているシェーバーなんて、世界中どこを探してもパナソニックのラムダッシュだけです。
肌との摩擦を軽減するスムースローラー
従来機種から引き継がれたスムースローラー。これは摩擦を低減する役割を持ち、従来機種との大きな変更点はありません。一度体験してしまうとローラーなしのシェーバーには戻れない心地よさがあります。
電気シェーバー市場においてヘッド部分にローラーを搭載しているのはラムダッシュだけ。当初は「こんな棒を搭載して肌当たりが悪くなるんじゃないか」と疑っていましたが全くの杞憂でした。ローラー自体も沈み込みながら回転するため、肌に当てている際はその存在感が全くありません。チタンコーティングなので肌当たりも柔らかく違和感がないのです。
しかし、使用中の存在感は感じないものの、その機能は十分に発揮しています。たまにローラーの搭載されていない往復式シェーバーを使うと「なんだか滑りが悪い」と感じてしまうほどです。摩擦抵抗によるヒリヒリ感がなく肌滑りが非常に良い。
普段、私はプレシェーブローションを使用してシェービングするタイプですが、忙しい時などは面倒でそのまま剃ってしまいます。それでも肌にヘッドが張り付かず、ローラーの効果でスイスイと肌の上を滑ってくれるため、時間の無い時には非常に有り難いです。
旧モデル(ES-LV9A)と比較するとシェービング時間に違いがみられた
旧ラムダッシュ5枚刃(ES-LV9A、ES-LV9B)とシェービング性能を比較してみると、モータースピード自体は変更はなく、刃の枚数も同数。外刃のセンター刃がパワークイックリフト刃に変更され、長い寝たヒゲの除去率が200%向上している以外、大きな変更点はありません。
ただ、不思議なことに旧モデルと比較してみるとシェービングに掛かる時間が短くなりました。旧モデルで満足できるまで深剃りすると10分は掛かっていた私ですが、新モデルでは5~6分でその仕上がりに到達してしまいます。
もともとくせヒゲが多かったこと、肌の曲面や凹凸にヒゲが多かったことで、5Dアクティブサスペンションやパワークイックリフト刃の恩恵をフルに授かることができた結果なのかもしれません。
肌へ当てている時間が少ないのだから、その分ヒリツキも少なくなります。毎朝、世の男性がシェービングに時間をかけている中、自分はあっという間に終わらせてコーヒータイムを確保できていると思うと、ちょっと得した気分になります。
一度使えば、その利便性の虜になる「全自動洗浄器」
自動洗浄器も旧モデルから大きな進化はありません。(保証適用外となりますが旧モデルES-LV9Aの自動洗浄器も使用できました。作りはほぼ同一に見えます)
シェービング後にポンと置くだけで「キレイに洗浄」→「99%除菌」→「加熱乾燥」→「フル充電」まで行ってくれます。充電が切れた際もいちいちシェーバーに充電コードを差し込む手間は一切なし。
メンテナンスも月に一度、洗浄液を交換するだけ。洗浄液に潤滑化成分が含まれているため、面倒なオイル差しも必要ありません。
他メーカーに比べ維持コストも安く、なによりサイズが小さめで日本の住環境をよく分かってらっしゃる。海外メーカーの洗浄器は日本の洗面所事情には大きすぎる傾向があります。
背面のアダプターが飛び出ないような配慮も、細かな点だが嬉しい。壁との干渉を防いでくれます。
ドライ(乾燥)のみも選択できるため、「洗浄液を買い忘れた!」なんて時もハンドソープで手洗いし、セットすれば充電と乾燥だけを行ってくれます。極端な話、洗浄器として使う気がなければ充電ドックとしても使用可能です。
充電は背面端子にて行われます。リチウムイオンバッテリー搭載のため、継ぎ足し充電による容量低下の心配も殆どありません。
メタルボディ採用の「ES-LV9CX」外観レビュー
ES-LV9CXはゴールドのアクセントで高級感を演出したヘアライン仕上げのメタルボディ。金属のつなぎ目が一切なく、まるで金属の塊をくりぬいたかのような重厚感。
ただ、実際に手にしてみると重量バランスが非常に良いため、手首に負担がかかることはありません。
旧モデルに比べると指置き部がコンパクトになり、全体的によりスタイリッシュな印象に。
指置き部にはレザー調のシボ加工が施されています。電源ボタンは旧モデルで丸型でしたが、新モデルでは長方形に。
背面は滑りにくいラバーで覆われグリップ感は抜群。背面端子は自動洗浄器にセットした際、充電するためのもの。
長いヒゲやモミアゲ周辺、ヒゲの輪郭を整えるのに便利なトリマー刃。背面スイッチを上にスライドさせることで跳ね上がる仕組みです。
ディスプレイも視認性が非常に良い。デジタル表示でバッテリー残量を10段階のほか、ヒゲセンサーマーク、洗浄催促、スイッチロック、充電表示・完了マークなどわかりやすく表示してくれます。
シェービングにかかった時間を表示してくれるのもユニーク。結構時間を掛けてじっくり剃ったつもりでも「あれ?5分しか経ってないのか」なんて確認できたりします。
型番ごとの違いは?
来年、創業100周年を迎えるパナソニック。天然木素材を使用した《限定モデル》も登場していますが、こちらは通常モデルより3万~ほど高い値段設定。各700台限定とのことですので欲しい方はお早めに。
もし、コスパを求めるのであれば自動洗浄器付きで価格も抑えめのES-LV7Cや、自動洗浄器の付属しないES-LV5Cなどがお薦め。プラスチック塗装ですがシェービング性能はES-LV9CXと同一です。メタルボディや天然木素材に拘りはない、という人は選択肢に入れるべきでしょう。
ただ、マルチディスプレイやスマートロック機能は上位モデルのみ搭載しているため、下記ページで詳細を確認して頂ければと思います。
Panasonic ラムダッシュ5枚刃シリーズの性能比較表はこちら
毎年、各メーカーの最新モデルを複数購入しているシェーバーマニア。「深剃り向き」「敏感肌向き」「携帯向き」のおすすめのシェーバー、さらには「敢えておすすめしないモデル」まで解説します。最近のレビュー記事等はこちら。シェーバー選びの際は是非ご参考ください。