BRAUN miniの使用感とモバイルシェーブM-90との比較レビュー
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BRAUNの新しいモバイルシェーバー、BRAUN mini(第2世代)を購入しました。
マスクを外す機会も増え、午後の会議や食事会の前などにちょっと「夕方ヒゲ」が気になる・・・なんて時、カバンの中にモバイルシェーバーがあると安心なんですよね。
この記事を書いている現在、一部のアジア地域で販売されており、欧州やアメリカではまだ販売が始まっていないようです。
日本では、2021年1月に第1世代のBRAUN miniが発売。この年はちょうどBRAUNの創立100周年の年でもありました。
翌年には、既存のブラックにイエローとホワイトを加え、搭載刃を改良した第2世代モデルが4型番発売されています。
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第1世代 (2021年1月発売) | ・M-1000(通常モデル/ブラック) ・M-1001(Amazonモデル/ブラック) |
第2世代 | ・M-1012(通常モデル/ブラック) ・M-1013(Amazonモデル/ブラック) ・M-1010(Amazonモデル/イエロー) ・M-1011(通常モデル/ホワイト) |
今回、私は購入したのは第2世代のM-1010(Amazonモデル/イエロー)。シェーバーとしては珍しいカラーリングにも惹かれ、思わずカートに入れてしまいました。
結論から言えば、100点満点とは言えないものの、使用目的に合っていれば、非常に満足度の高いモデルでした。
BRAUNのモバイルシェーブM-90も所持しているため、そちらとの比較も合わせて紹介できればと思います。
BRAUN mini M-1010(Amazonモデル/イエロー)をレビュー
まず驚いたのが、パッケージがまるでアップル製品のような作りだったこと。開封すると最初に本体が目に飛び込んできて、なんだか気持ちが良いです。
ちなみに、このモデルにはメンテナンス用のブラシが付属するのですが、外箱にテープで貼り付けてありました。見落とさないとは思いますが、念のため。
内容物は本体のほかに、取扱説明書、電源アダプター、ブラシの3点。
シェーバーオイルが付属しないため、持っていない方は用意しておいたほうが良いかと思います。必須ではありませんが、刃の寿命を延ばすのに効果的です。
メインのシェーバーで使用しているものがあれば、もちろんそれを使用してください。
オススメはBRAUNのシェーバークリーナー。
シュッと吹き付けるだけで、アルコール成分を含む潤滑油が刃の駆動を滑らかにしてくれます。
どこか懐かしいポップでお洒落なカラー
Amazon限定カラーのM-1010は、BRAUNが1970年代、家電製品(ドライヤーやコーヒーメーカー)によく使用した大胆なポップアートカラーを再現しています。
画像は、1970年に発売されたBRAUNのヘアドライヤーHLD4。Apple製品のデザインに大きな影響を与えたと言われる、工業デザイン界の巨匠ディーター・ラムスによってデザインされました。
いまではドライヤーとしては考えられないような形ですが、シンプルを極めたデザインで、その機能的な美しさが際立っています。
当時、このドライヤーはイエロー・レッド・ブルーの3色が発売されていたようです。
BRAUN miniは現時点でブラック・ホワイト・イエローの3色展開ですが、もしかしたら今後、新しいカラーバリエーションが増えるかもしれませんね。
ミニマルで削ぎ落とされた、機能的で美しいデザイン
BRAUN mini本体のデザインは、マックスブラウンデザイン時代の最初のオリジナルモデルであるSixtant(1962年)(※画像リンク)を踏襲。
本体サイズは、約60x27x110mm(幅×奥行き×高さ)とコンパクトで、手のひらにすっぽりと収まります。
エルゴノミックなデザインではないため、決して持ちやすいというわけではありませんが、余分なものを排除したデザインは見た目にも美しく、所有欲を満たしてくれます。
上部の側面に電源ボタンがあり、ぐるっと溝のある黒いラバーパーツで覆われています。
BRAUN miniはお風呂剃りにも対応していますが、このラバーパーツにより、濡れた手で握っても滑りにくくなっています。
フルサイズのシェーバー(画像:左)や従来のコンパクトモデルであるM-90(画像:中央)と比較するとこんな感じ。
やはりBRAUN miniのコンパクトさが際立ちますが、M-90とは異なり保護キャップが一体型ではなくなったため、紛失しないように気をつけたいところ。
BRAUN miniの重量も150gと軽量で、持ち運びも苦になりません。
例えば、フルサイズのシェーバーをバッグに入れて持ち運ぼうとすると、シェーバー用の大きなケースも必要になり、バッグがごちゃごちゃして重くなりがちです。
一方のBRAUN miniなら保護キャップを付けるだけ。バッグの小さいポケットにもすっきりと収まるため、持ち運びに際する精神的ハードルが極めて低いです。
独自規格の充電端子はやや残念
充電中はライトが点滅し、充電が完了するとライトが点灯し続けます。
約1時間でフル充電が完了し、約40分のコードレス使用が可能です。
ちなみに充電交流式ではないため、コードを繋いで充電しながらだと電源は入らない仕様です。
残念な点としては、充電端子がBRAUNの独自規格であること。
旅行や出張などで長く滞在する場合、付属の専用アダプターを持ち運ばなくてはいけません。
持ち運びを前提にしたシェーバーなのに、この種の規格を採用するのは少し時代遅れな気がしますね・・・。
USB充電に対応してくれたら理想的だったのですが、防水機能を確保するためには仕方なかったのかもしれません。
次期モデルでの改良に期待です。
くせヒゲや寝たヒゲにも対応する2枚刃構成
BRAUN miniに搭載される刃の構成は、網刃×1、トリマー刃×1の2枚刃。
ちなみに、シェーバー本体は中国製ですが、搭載される刃はドイツ製となります。
網刃はヒゲをホール状の穴でとらえ深剃りする役割を持ち、トリマー刃はくせヒゲや寝たヒゲを立たせてカットする役割を持ちます。
実際に剃ってみると、深剃り性能は非常に優秀。というのも実は、シリーズ9など上位モデルと同等の網刃を採用しています。
また、BRAUN miniはヘッド面積が小さいため小回りが効きやすく、鼻下などを剃るのが非常に楽です。
ただし、ヘッドが肌に追従するような仕組みはないため、自分で手首をうまく動かしながら肌に当てるテクニックが必要です。
2枚の刃はそれぞれ独立して沈み込むため、最低限のクッション性は持っていますが、慣れるまでには少し時間がかかるかもしれません。
コツとしては、肌に対して垂直(90度)になるようにヘッドをあてながら剃ることです。
肌滑りが悪い場合はプレシェーブローションを使うのもオススメです。
改良されたマイクロコーム形状で、より柔らかな肌触り
BRAUNのフルサイズシェーバー(現行のシリーズ7)とBRAUN miniの刃を比較すると、トリマー刃を囲むマイクロコーム(黒い櫛状部分)の形状が異なることに気づきます。
恐らく、BRAUN miniでは肌当たりを良くするため、丸みを帯びた荒めのマイクロコームを採用しているのだと思います。
シリーズ7では細かいマイクロコームが使われていますが、網刃に挟まれているため殆ど気になりません。これは他のBRAUNシリーズシェーバーも同様です。
ちなみに、初代BRAUN miniに搭載されていた刃(F/C25B)の白いマイクロコームは、少し角ばった形状をしており、ストローク中に肌への抵抗が大きかったようです。
これらの刃は互換性があるため、初代BRAUN miniをお使いの方は、より肌に優しいF/C26Bへアップグレードすることができます。
防水設計だから、水洗いで手軽にお手入れ可能
ヒゲクズは、本体側の受け部分をブラシで掃除します。この際、シェーバーヘッドにブラシをかけると刃にひっかかり破損する恐れがあるため注意してください。
ヘッド部分のヒゲクズは平らなところで軽く叩いてヒゲクズを落とします。
もちろん、防水モデルのため本体やシェーバーヘッドを水洗いすることも可能です。ブラシ掃除より水洗いしてしまったほうが圧倒的に楽ですし、気分的にもスッキリします。
水洗い後はしっかりと乾燥させ、シェーバーオイルを塗布するのを忘れないでください。
BRAUN miniとモバイルシェーブM-90はどちらが良い?
BRAUN miniとモバイルシェーブM-90のどちらが良いかというと、両者ともメリット・デメリットがあるかと思います。
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BRAUN mini | モバイルシェーブM-90 | |
刃の枚数 | 2枚刃 | 1枚刃 |
電源 | 内蔵バッテリー | アルカリ単3電池×2本 |
充電時間 | 1時間 | - |
使用時間 | 40分 | 60分 |
重さ | 150g | 165g(電池含む) |
まず、剃り心地に関してはBRAUN miniのほうが一枚上手です。
というのも、やはり網刃とトリマー刃の組み合わせによってくせヒゲや寝たヒゲへのアプローチができ、よりワンストロークでヒゲを剃りやすくなっています。
M-90もマルチパターン網刃を搭載しているため、ある程度は様々なヒゲに対応できるのですが、長いヒゲは引っかかる感じがあります。
また、ひとつ注意点があります。それは、M-90の交換用替刃は販売されていないということ。(コピー品が売られていることはありますが、品質はほぼ劣っています。)
BRAUN miniであれば、剃り味が落ちたら新しい刃に交換することができますが、M-90は刃の寿命がシェーバーの寿命となります。
剃り味が劣化しただけでシェーバー全体を廃棄するというのは、いまいち時代に合わない感じがします。ぜひ替刃を販売してほしいところ。
M-90は一体式キャップの他、スライド式のキワ剃り刃やブラシの収納スペースなど、利便性を兼ね備えた機能が備わっており、ガジェット感が強めです。
対照的に、BRAUN miniはこれらの機能を持たないシンプルな設計です。
モバイルシェーバー選びのポイント:使用環境と電源方式
BRAUN miniは充電式なので、コンセントが使える場所での利用に適しています。一方、単3電池で動作するM-90は、電池を交換すればすぐにフルパワーで剃れますが、予備の電池とそのコストを考慮に入れる必要があります。
コンセントが使える場所(例:出張先のホテル、オフィスなど)なら、BRAUN miniが良い選択。一方、コンセントが使えない場所(例:アウトドア、キャンプなど)では、M-90が適しています。
それぞれの電源方式を考え、自分の使用環境に合ったモバイルシェーバーを選びましょう。
毎年、各メーカーの最新モデルを複数購入しているシェーバーマニア。「深剃り向き」「敏感肌向き」「携帯向き」のおすすめのシェーバー、さらには「敢えておすすめしないモデル」まで解説します。最近のレビュー記事等はこちら。シェーバー選びの際は是非ご参考ください。