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パナソニック「ラムダッシュ6枚刃 ES-LS9AX-K」の使用レビュー【ニューノーマル時代に求められる電気シェーバーの新たな形】

  2021/06/03 


リニアシェーバー ラムダッシュ6枚刃 ES-LS9AX-K

パナソニックより2021年6月6日に発売されるラムダッシュ6枚刃を早速入手したため、従来の5枚刃シリーズとの違いも比較しながらレビューをお届けしたいと思います。

ラムダッシュシリーズは2011年に5枚刃へ進化して以来、フラッグシップモデルとして様々な技術を取り入れながらシェービング性能を向上させてきました。

しかし、近年は細かなマイナーチェンジに留まっており、「次のブレイクスルーはやはり6枚刃かな…?」と個人的に期待していた矢先、ラムダッシュ6枚刃が発表され、興奮を抑えながらすぐに予約を行いました。

ちなみにAmazonにて予約したのですが何故か5月中旬に届いており、使用して既に2週間ほど経過しています。(一部店舗で発売が早まったのでしょうか?)

お伝えしたいことは山ほどあるのですが、一言で伝えるならば、ラムダッシュ6枚刃はコロナ禍による「ニューノーマルな生活様式にまさに適したシェーバーだ」ということ。

全てがパーフェクトではなく良い点やイマイチな点もありますが、マスクの着用やリモートワークなどで「髭剃り習慣の変化を感じている人(つまりは伸ばし気味だという人)」にとって、ラムダッシュ6枚刃は最適な電気シェーバーである可能性が大いにあります。

※このレビューは個人的な感想を含みます。ヒゲの濃さや肌質は千差万別のため誰もが同じ感想を持つことはありませんが、少しでも購入する際に参考になれば嬉しいです。

 

リニアシェーバー ラムダッシュ6枚刃 ES-LS9AX-K 開封の義

リニアシェーバー ラムダッシュ6枚刃 ES-LS9AX-Kの外箱

今回、私が購入したラムダッシュ6枚刃の型番はES-LS9AX-K。従来の自動洗浄充電器と、新たに追加されたUSB充電ケースが付属したモデルです。

従来のラムダッシュシリーズの外装箱には商品のイメージ図やキャッチコピーなどが印刷されていましたが、今モデルの外装箱はまるでギフトボックスのように高級感のあるデザイン。

社名とラムダッシュロゴのみを正面に押し出すシンプルさは、この商品がラムダッシュシリーズの中でも特に際立った存在であるのを表しているかのようです。

ラムダッシュ6枚刃の新カラー「クラフトブラック」

箱を開けるとようやく、電気シェーバーの紹介が極めてシンプルに登場します。

今モデルでは「クラフトブラック」と呼ばれる新カラーを採用。従来のフラッグシックモデルはメタリックやシルバーを強調したカラーリングが中心でしたが、ラムダッシュ6枚刃シリーズは落ち着いたマット調の黒で上質さを演出しています。

リニアシェーバー ラムダッシュ6枚刃 ES-LS9AX-Kを開封する様子

中身はラッピングに使われるようなブラックの不織布袋でしっかりと梱包されていました。これも従来なら安っぽい発泡シートに包まっているところでしょうから、上質さを損ねないよう徹底しています。

さて、付属品なども含めてみてみましょう。

パッケージ内容、付属品

リニアシェーバー ラムダッシュ6枚刃 ES-LS9AX-Kの内容物

  • シェーバー本体
  • USB充電ケース
  • 保護キャップ
  • 専用オイル
  • 掃除用ブラシ
  • USBケーブル(Type-A to Type-C)
  • ACアダプター
  • 全自動洗浄充電器
  • 専用洗浄剤
  • 取扱説明書

「リニアシェーバー ラムダッシュ6枚刃 ES-LS9AX-K」のパッケージ内容は以上の通り。付属する洗浄剤は一袋が30日分です。

USB充電アダプタは付属しておらず、PCのUSBポートではなくコンセントからUSB充電を行いたい場合は自前で用意する必要があります。(後述)

シリーズ初となる「USB充電ケース」の使い勝手は?

PCのUSBポートでラムダッシュ6枚刃を充電する様子

ES-LS9AXに付属するUSB充電ケースは、リモートワーク中などはもちろん、出張や旅行などの外出先でもUSB充電を行うことが可能です。(画像ではケースを開いていますが閉じたまま充電が可能です)

ラムダッシュ6枚刃付属のUSB充電ケース(接触端子)

シェーバー背面とUSBケースにそれぞれ接続端子があります。ケースは精巧にくり抜かれており、またマグネットによる固定力があるため位置ずれのストレスはありません。

ラムダッシュ6枚刃付属のUSB充電ケース(ゴムパーツ)

ヒゲくずなどの汚れが付着しやすいヘッド部分はゴムパーツになっており、取り外すことも可能です。汚れは湿らせた布で綺麗に拭き取れるため、衛生的に使用できます。

ラムダッシュ6枚刃付属のUSB充電ケース(充電端子:USBtypeC)

USBケーブルは嬉しいことにType Cを採用しており、差す向きを気にする必要がありません。

ラムダッシュ6枚刃のUSB充電ケースと付属品

USB充電ケースにはシェーバー本体のみが収納可能であり、ブラシやオイルなどを入れるスペースはありません。

とは言ってもシェーバーは水洗いできるためブラシの必要性はあまり無く、保護キャップもケースがあれば要りません。(1~2週間の持ち運びであればケーブルとオイルだけを適当なポーチに入れておけば十分です)

手持ちのUSB充電器との互換性

ラムダッシュ6枚刃をUSB充電アダプタで充電する様子

USB充電ケースはPCのUSBポートだけでなく、スマートフォンやタブレット用のUSB充電器にも対応しています。(USB PDやUSB3.1 Type Cには非対応)

USB充電ケースで使用できるUSBアダプタの出力規格

取扱説明書[P.12]によれば出力規格は5.0V 0.5A以上 - 2.5A以下のUSB充電器が推奨されています。特にメーカーの指定などはなく、iPhoneなどに付属している5V/1AのUSB充電器なども使用できました。

出力規格はUSB充電器の裏面や側面に記載されているため、手持ちのものがあれば確認してみてください。

Anker PowerPort 2 Eliteとラムダッシュ6枚刃

我が家にはAnker製のUSB充電器(5V/2.4Aが2口タイプ)が余っていたため使ってみましたが、特に問題なくフル充電することができました。PCのUSBポートを使用するより断然こちらのほうが速く充電が完了します。

ちなみに、付属するケーブルの長さは約50cmほど。この長さだとコンセント位置によっては使いづらいケースがあるかと思いますが、取扱説明書には「付属のケーブル以外は使用しないでください」と、家電製品のお約束のように書いてありました。

ES-LS9AX-K付属のUSBケーブル

ES-LS9AX-K付属のUSBケーブル

ですが、付属のケーブルは至って普通のUSBケーブルに見えますし、実際にANKERなど他メーカーのUSBケーブルでも特に問題なく充電できました。

ただ、付属品以外のUSBケーブルでの動作保証はメーカーとしても行っていないでしょうし、トラブル時の保証対象外になる可能性も無いとは言い切れません。

USB充電器は自前のものでOK、ケーブルは必ず付属のものを!ってなんだかあべこべですよね。

もし、長さが短くてお困りの方はコンセントから延長コードを引っ張って付属ケーブルを使うのが無難かもしれません。(次期モデルには専用のUSB充電器と1mのケーブルが付属することを強く望みます)

USB充電ケースの改善してほしい点

USB充電ケースの改善してほしい点(片手で開けることが困難)

USB充電ケースの利便性は確かに素晴らしいのですが、コードの長さ以外にも改良すべき点がいくつか見受けられます。

例えば、ケースの開閉はマグネット式なのですが、ガッチリとくっ付くため片手で開けることが困難です。

外側の素材はファブリック生地のため手を滑らせる危険は少ないですが、せめて指を引っ掛ける凹凸があればもう少しスムーズに開閉できるのではないかと思いました。(欲を言えばワンタッチで半開きになるようなプッシュボタンが理想的です)

また、自宅での使用がメインであればそこまで大きなデメリットではありませんが、USB充電ケースは226gと予想以上に重量があります。

これは充電システムの内蔵やマグネット・ゴムなどの素材によるもので仕方がないと思いますが、ラムダッシュ5枚刃用のセミハードケースと比べると150gも重くなっています。

もちろん、ABS樹脂製のセミハードケースに比べ、しっかりとしたUSB充電ケースは堅牢ではありますが、シェーバー本体(約220g)を収納した状態で合計446g近くの重さになることを考えると、頻繁にカバンに入れて持ち運びするのは少し億劫になるかもしれません。

6枚刃専用のセミハードケースの販売があれば良いのですが、残念ながらいまのところアナウンスはありません。(※ES-LS9NにはUSB充電ケースの代わりに専用のセミハードケースが付属しています)

5枚刃シリーズでは別売りのセミハードケースが販売されているため、6枚刃シリーズでも販売を密かに期待しています。

従来よりも生活空間に調和しやすい上質なシェーバーデザイン

使いやすさを追及したラムダッシュ6枚刃のスカルプチャーデザイン

長々とUSB充電ケースについて語ってしまいましたが、肝心のシェーバー本体をみていきましょう。

今モデルは彫刻のようにくり抜かれた立体的な造形が特徴的で、ボディラインがとてもシンプルになっています。

以前に紹介したスキンケアシェーバー ラムダッシュES-MT21もそうでしたが、メッキパーツなどを減らし生活空間に調和しやすい控えめなデザインに設計するのは昨今のトレンドです。

使いやすさを追及したラムダッシュ6枚刃のスカルプチャーデザイン-2

新色のクラフトブラックを採用したことによる視覚的な静けさと、余計な装飾の無いボディ、ヘッド部の機能的な金属パーツの組み合わせは見た目も気持ちよく、非常に洗練されたデザインだと思います。

従来のラムダッシュ5枚刃シリーズはシルバーメタリック調の本体にゴールドのアクセントで高級感を演出していましたが、こうした刺激的なデザインは毎年のように繰り返し登場しており、正直少し飽きていました。

ラムダッシュ5枚刃と6枚刃のデザイン性の違い

ラムダッシュ5枚刃のデザインも決して嫌いではないのですが、毎日使うサニタリー空間では家電っぽさが少々主張され過ぎていると感じます。

ラムダッシュ6枚刃はそうした家電らしいデザインをあえて削ぎ落としたことで、うまく上質感を演出しており、付加的な押し付けがましさも無く好印象を受けます。(もちろん好みは分かれるとは思いますが、個人的には今のデザインは好きです)

例えば、ヘッド部を支えるパーツの一部は金属製に変更され一体感が増し、ヘッド部分の色味の騒がしさは無くなっています。こうした細かなアップデートは所有欲も満たしてくれます。

握りやすいエルゴノミクス形状とノブスイッチ配置

ラムダッシュ6枚刃背面の滑りにくいラバー素材

背面は滑りにくい細い溝のあるラバー素材で覆われており、ヘッドの固定とシャープトリマーの立ち上げ用ノブがヘッド下に配置されています。

ノブをひとつ上げるとヘッドが固定され、さらにもう一段階上げるとモミアゲ揃えや長いヒゲをカットするシャープトリマーが立ち上がります。

ラムダッシュ6枚刃のハンドルデザイン

流線型のハンドルデザインは手のひらに吸いつくようにフィットするため、重さを気にすることなく使用できます。

ラムダッシュ5枚刃シリーズでは親指置きがヘッド下あたりに配置されていましたが、ラムダッシュ6枚刃では無くなっています。親指の置き場になる部分はゴム素材ではないため、背面に比べるとやや安定性は落ちます。

ですが、ヘッド下のボディが前方向にカーブしているために親指の場所は維持でき、シェービング中に困ることは特にありません。

クラフトブラックによく調和した白色LED

ラムダッシュ5枚刃と6枚刃のLED表示の違い

ふわっと優しく浮かび上がる白色LEDはクラフトブラックに非常によく調和しています。

従来の青色LEDのようなクッキリさは無くなりましたが、フォントサイズが大きくなり視認性は悪くありません。バッテリー残量は5%刻みの20段階表示。その他、充電や洗浄の催促マーク、刃の交換時期のお知らせ、スイッチロックなどが表示されます。

6枚刃それぞれの配置と機能

ラムダッシュ6枚刃シリーズに搭載される刃の構成

次に、ラムダッシュ6枚刃シリーズに搭載される刃の構成をみてみましょう。

長い寝たヒゲを取り込めるよう新たに開発されたアゴ下トリマー刃は、フィニッシュ刃とくせヒゲリフト刃の2種類の網刃で挟み込む形で対照的に配置されています。

画像出典:https://panasonic.jp

それぞれの刃の役目はアゴ下トリマー刃がヒゲを短く処理→くせヒゲリフト刃で根本からカット→フィニッシュ刃でさらに根本までという流れ。ワンストロークで3種類の刃が様々な長さや癖のあるヒゲをとらえます。


■アゴ下トリマー刃【×2枚】(チタンコーティング)

チタンコーティングされた2枚のトリマー刃が剃り残しの原因になる長いヒゲやくせヒゲを短くプレカット。

■くせヒゲリフト刃【×2枚】
短くなった寝たヒゲ、くせヒゲの下に入り込み、持ち上げるようにカット。

■フィニッシュ刃【×2枚】
厚さ60μm(0.06mm)部分で肌をガードしながら、41μm(0.041mm)の薄刃部分がヒゲを根元から深剃り。

これら全ての刃は、鋼を加熱、カナヅチや水圧機で打ち、ねばり強さを与える日本刀と同様の製法の「安来鋼(ヤスキハガネ)」が使用されており、抜群の剃り味を誇ります。

ラムダッシュ5枚刃と6枚刃の違い

ラムダッシュ5枚刃と6枚刃の違い

ラムダッシュ5枚刃と6枚刃を見比べてみると、6枚刃ではスムースローラーの本数が減っていることに気づくかと思います。従来の位置だとアゴ下トリマー刃がヒゲをとらえるのを邪魔してしまうため、中央にしか配置できなかったのかもしれません。

代わりに配置されたチタン加工のアゴ下トリマー刃2枚は、5枚刃で中央に配置されていたスリムコームスリット刃の進化版といえます。

画像出典:https://panasonic.jp

パナソニック社のデータによれば、長いくせヒゲのカット率は従来の約4倍*と驚異的なパフォーマンスを謳っています。刃が一枚増えただけで4倍は言い過ぎでは?と懐疑的でしたが、実際に3日間伸ばしたヒゲを剃ってみると、それが誇大広告ではないということが分かりました。

*2020年モデルラムダッシュ5枚刃 ES-LV9Fとの比較。パナソニック調べ。

長いヒゲ・寝たヒゲに対する優秀なカット性能

長い髭やくせ髭をとらえるラムダッシュ6枚刃のアゴ下トリマー刃

往復式電気シェーバーは基本的にヒゲの向きに逆らって剃るのが定石ですが、あえてヒゲの向きに逆らわずに順剃りを行なってみるとアゴ下トリマー刃の性能に気付くことができます。

ラムダッシュ5枚刃ではカットしきれなかったような長いヒゲや寝たヒゲもアゴ下トリマー刃が短くプレシェーブしてくれるため、残り4枚の網刃にキャッチされやすくなり、根本から深剃りを行なってくれます。

画像出典:https://panasonic.jp

アゴ下トリマー刃は従来より開口部が大きく、余裕を持って様々な方向に生えたくせヒゲを取り込めるように設計されています。また、先端部も薄く加工されており、すくい上げるような動作で寝たヒゲを立たせて次々とカットを行います。

名称ではアゴ下でのみ活躍する刃であるような誤解を受けますが、実際には顔のどの部位においても機能しており、例えば喉仏や頬などのカーブ面に生えたくせヒゲや寝たヒゲにも非常に有効です。

より柔らかくスムーズな動きを実現した新密着5Dシステム

ラムダッシュ6枚刃の新密着5Dシステム

ヘッドは前後・左右・上下に加え、前後スライド、ツイスト(ひねり)の5方向に駆動する「密着5Dヘッド」を搭載。これは従来のラムダッシュ5枚刃シリーズと同一の駆動方向で、肌への追従性が極めて優秀です。

ラムダッシュ6枚刃の密着フロート刃機構

また、6枚の刃は上下にやわらかく浮き沈みする「密着フロート刃機構」を採用しています。従来のラムダッシュ5枚刃にも刃のフロートは搭載されていましたが、ラムダッシュ6枚刃のフロートは非常にスムーズな動きをします。

ラムダッシュ5枚刃ではヘッドが先に動いて、次に刃が沈みこんでいましたが、ラムダッシュ6枚刃では先に刃が沈んで、次にヘッドが沈みこむ動きをします。(これにより、刃が常に密着した状態を保ちやすくなりました)

一体型カセット刃に変更されたラムダッシュ6枚刃

これは、ラムダッシュ6枚刃シリーズで新たに内刃と外刃が一体になったことに起因しているのではないかと思います。

ラムダッシュ5枚刃と6枚刃の内刃・外刃の違い

従来のラムダッシュ5枚刃は刃を指で押してみるとカチャカチャした感じがありますが、ラムダッシュ6枚刃はなめらかにフロートします。

柔軟に可動する5Dヘッド×なめらかなフロート刃機構の組み合わせにより、肌当たりの良さは非常に快適です。さらにトリマー刃のカット性能向上も相まったことで「肌に優しく深剃り」はラムダッシュ6枚刃に優位性があります。

画像出典:https://panasonic.jp

また、6枚刃は肌への平均圧力も約10%軽減されています。わずかな差ではありますが、押し付けた際の負荷が分散されることで肌への負担は少なくなっています。

スムースローラー本数の削減

ラムダッシュ6枚刃のスムースローラーが一本に減ったことによる肌滑り性能の低下は若干感じます。ローラーの配置が中央になったため、ヘッドを固定し刃を斜めに当てた場合などはローラーが肌に当たらず、その恩恵を受けることができません。(例えば、鼻の下を剃る際やモミアゲ周辺など細かな処理をする際です)

ですが、ラムダッシュ5枚刃は「中央トリマー刃が鼻下の伸びたヒゲをカットするには距離が遠い」、ラムダッシュ6枚刃は「手前から2番目の位置にアゴ下トリマー刃があるため伸びた鼻下のヒゲにすぐ到達できる」と、それぞれに一長一短があります。

個人的にはスムースローラー1本であっても、2枚のアゴ下トリマー刃が非常に優秀な働きをしてくれるため不満はありません。ですが、ラムダッシュ5枚刃のスムースローラーの動きに慣れている人は少し違和感を感じるかもしれません。

肌の滑りを良くするプレシェーブローション

もし、肌滑りが気になる場合はプレシェーブローションを使うと非常にスムーズに剃ることができます。また、汗ばむ季節は皮脂によりスムースローラーの効果も半減しやすいため、ウェットシェービング(お風呂剃り*)を行うのも有効です。
*対応品番:ES-LS9AX /ES-LS5A

一体型カセット刃になり替刃は高価に

ラムダッシュ6枚刃の一体型刃は従来のように「内刃だけ」or「外刃だけ」を交換できなくなるという、ユーザーにとって新たな変化も生じさせています。

なめらかなフロート機構に加え、「交換が簡単になった、内刃で怪我をする心配がない」といったメリットは確かに実現していますが、従来よりも高い替刃交換コストは小さくないデメリットです。

ラムダッシュ6枚刃の替刃型番ES9600

取扱説明書[P.22]によれば、ラムダッシュ6枚刃の交換時期は約1.5年を推奨しています。従来のラムダッシュシリーズは外刃が約1年ごと、内刃は約2年ごとの交換を推奨していたため、今モデルで交換サイクルが変化しています。

これは単に外刃の耐久性が伸び、内刃の耐久性が落ちたというわけではなく、一体型にしたことによる交換時期の落としどころが1.5年であったのではと推測します。(ちなみに競合であるBRAUNシェーバーも刃は一体型ですが交換時期が1.5年と同じです)

ラムダッシュ6枚刃の交換用替刃(ES9600)は10,000円を超える価格であり、7,000円ほどで購入できるラムダッシュ5枚刃用替刃に比べ約1.4倍のコストが掛かります。

気をつけたいのが「外刃を破損してしまった!」なんて場合も内刃と一体型の替刃を買うはめになるということ。使用しない時はしっかりと保護キャップを嵌めるか、ケースに収納する予防策が必要です。

もし、1.5年よりも長いサイクルで快適にシェービングしたいのであれば、自動洗浄器でしっかりと清潔な状態を保つこと。(洗浄剤には潤滑成分が含まれています

また、自動洗浄器が付属していないモデルの場合は専用オイルを活用しましょう。オイルは刃の潤滑性を保ち、摩擦を低減する役割があるため刃の摩耗防止に有効です。付属のオイルが無くなった場合も安価で入手可能です。


全自動洗浄器は従来どおり使い勝手良し

ラムダッシュ6枚刃シリーズ付属の全自動洗浄充電器

一度使えば、その利便性の虜になる全自動洗浄器。刃を常に清潔に保つことは長期的にも短期的にも良いことしかありません。

カラーは本体に合わせたクラフトブラックが採用されていますが、従来の自動洗浄器と性能は全く同じです。(6枚刃用に洗浄皿部分は広くなっています)

おおよそのサイズは幅95mm×奥行93mm×高さ175mm。シェーバー差し込み時は高さ235mmほどになります。

ラムダッシュ6枚刃シリーズ付属の全自動洗浄充電器に洗浄剤を入れる様子

前準備はカップに水道水と洗浄剤を入れてセットするだけ。

付属の専用洗浄剤は一個で約30日間の使用が可能で、交換用の洗浄剤はES-4L03の型番で販売されていますこれも従来と同じ洗浄剤です。

ラムダッシュ6枚刃シリーズ付属の全自動洗浄充電器でコース選択する様子

あとはスイッチひとつで「洗浄」→「加熱乾燥」→「充電」まで自動で行なってくれます。

ブラシ掃除やハンドソープで水洗いを行なった後などは、SELECTボタンで「充電のみ」や「加熱乾燥+充電」だけのコースを選択することも可能です。(つまり洗浄剤を買い忘れていても役に立ちます)

全自動洗浄充電器のプラグ挿入口

ユーザー視点で考慮された下向きのアダプター差込口も従来どおり。差し込み部分が出っ張らないのである程度は壁に寄せることができます。(背面には吸気口もあるため完全に密着させるのは避けたほうが良いでしょう)

ラムダッシュ6枚刃をACアダプターで充電する様子

自動洗浄器やUSB充電ケースを使わない場合は、シェーバー本体の充電端子にACアダプターを差すことで充電ができます。(ES-LS5Aを選択した場合はUSB充電ケース・自動洗浄器が付属しないため、この充電方法だけです)

ACアダプターRC1-80(ESST39K7667)

付属するACアダプターの型番はRC1-80(ESST39K7667)で、従来のラムダッシュ5枚刃シリーズ等と同一のものです。

このACアダプターは全自動洗浄器の電源ケーブルとしても使用しますが、ES-LS9N(充電交流式)を購入した場合、充電しながらシェービングするには自動洗浄器から抜き差ししなくてはいけません。

充電しながら使用する機会が多い、または持ち運びする機会が多いと言った人は2個目を購入しても良いかもしれません。


ラムダッシュ6枚刃シリーズの型番ごとの違い

ラムダッシュ6枚刃シリーズは3つの型番が発売されていますが、どれも基本的なシェービング性能は同一です。(自動洗浄器やUSB充電ケース付属の有無、充電方式が異なります)

お風呂剃り対応でUSB充電ケース&自動洗浄器が欲しいという方はES-LS9AX(今回紹介したモデル)、付属品にこだわらないので価格を抑えたいという方はES-LS5A、充電しながら使いたいという方はES-LS9Nを選ぶのが良いでしょう。

スマホや画面幅が小さい場合は表を横にスクロールできます。

sirosikaku
ラムダッシュ6枚刃ES-LS9AX-K
ラムダッシュ6枚刃ES-LS9N-K
ラムダッシュ6枚刃ES-LS5A-K
シリーズ名ラムダッシュ6枚刃
ラムダッシュ6枚刃ラムダッシュ6枚刃
型番ES-LS9AXES-LS9NES-LS5A
(カラー)-K(クラフトブラック)-K(クラフトブラック)-K(クラフトブラック)
お風呂剃り不可
自動洗浄器付属付属-
電源方式充電式充電交流式充電式
充電時間約1時間
(USB充電ケース約2時間)
約1時間約1時間
使用可能時間
(3分使用/日)
約42分間
(約14日)
約42分間
(約14日)
約42分間
(約14日)
スマートロック-
充電残量表示20段階表示20段階表示5段階表示
収納ケースUSB充電ケースセミハードケースポーチ

【備考欄】
※「充電式(お風呂剃り対応)」はコードから充電しながらの使用は不可です。
※「充電交流式(お風呂剃り非対応)」はコードから充電しながらの使用が可能です。
※ ES-LS5Aは充電残量がLED表示となります。
※ スマートロックとは不意の誤動作を自動で防止する機能です。
▶より詳しくはPanasonicシェーバー ラムダッシュ6枚刃の性能比較表(ES-LS9AX・ES-LS9N・ES-LS5A)にて解説しています。

【お風呂剃り対応/USB充電ケース&自動洗浄器付き】 【充電しながら使える/セミハードケース&自動洗浄器付き】 【お風呂剃り対応/ポーチ付き】

総評:ラムダッシュ6枚刃は現代の生活様式にマッチしながらも、誠実な進化を遂げたハイエンドシェーバー

ニューノーマルな生活様式に最適なモデル「リニアシェーバー ラムダッシュ6枚刃」

コロナ禍による新しい生活様式の中、マスクの常用化やリモートワークへの切り替えなどにより、これまでの髭剃り習慣は変化しつつあります。パナソニック社の調査によれば、コロナ前に比べて髭を剃る頻度が減ったという人は約75%増え、3日に1回剃るようになったという人は約2倍になったといいます。

そんな中、発売されたラムダッシュ6枚刃シリーズは、在宅中に長く伸びたヒゲをシェービングするのに最適化されており、現代の髭剃り習慣にとても馴染んだモデルであるといえます。

昨年、新たに登場したスキンケアシェーバー ラムダッシュES-MT21は男性も美容意識を持つべきという「新しいマーケット開拓の姿勢」が表れていましたが、ラムダッシュ6枚刃シリーズは長いヒゲやくせヒゲも剃り残さないという「髭剃りとして当たり前に求められること」をアップデートしました。

5枚刃から6枚刃に増えたことはマーケティング的なインパクトも強烈ですが、ひとつの電気シェーバーとして誠実な進化を遂げたのは紛れもない事実です。

付属のUSBケーブルが短かい、USB充電ケースが重いなど不満点は述べましたが、それらは細かな問題です。替え刃コストは頭を悩ませますがセールを狙うことにしましょう(笑)

髭剃り習慣が大きく変化した今、気持ち良く髭を剃れたというだけで、何だかモチベーションが上がったり前向きになれることはとても重要だと改めて感じます。

少なくとも、私にはラムダッシュ6枚刃が日常の中で気持ちを切り替えるスイッチの一つになりました。

もし、髭剃り習慣の変化でシェーバーの買い替えを検討しているのであれば強くオススメできるモデルです。もちろん、新規に買うにはこれ以上ないプレミアムなモデルであることは言うまでもないでしょう。

最後に、ここまで読んでくれた全ての人に感謝いたします。少しでもあなたのお役に立てたのなら幸いです。

【関連リンク】 
Panasonic公式サイト
プレスリリース(2021年4月15日)

パナソニックシェーバーのラインナップ一覧はこちら


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