50年以上愛されるウテナの男性用ローションが今でも売れ続ける理由とは?【使用感レビュー】
2016/03/22
▼目次
男性がスキンケアを積極的にするようになったのはいつ頃からか
平成生まれの若者達は女性に限らず、男性も身だしなみに気を使うことが当たり前になってきました。
見た目に関しての意識も高く、化粧水や保湿クリームなどを男性が使用するのはもはや習慣として生活に馴染んでいますよね。私は30歳手前の年齢ですが周りの男性は皆、化粧水やローションなどを使用している人がほとんどです。
私より上の世代、特に昭和を駆け抜けた世代の方からすると、「男性が化粧水なんて!」と違和感をお持ちかも?と最近まで思ったのですが、実は昭和中期にはすでに「男性用ローション」は発売されていたらしいのです。
1957年(昭和32年)に、 日本初の男性専用クリームがutena(ウテナ)から登場しています。高度経済成長の好景気により自分の生活スタイルや容姿を見つめなおす男性が増えてきたことから「男性用スキンケア用品」の需要が生まれたのだそう。
昭和中期頃にはクリームやローションなどを男性が積極的に取り入れていくようになります。ウテナが発売した男性用ローションも、パッケージに顎をさする男性の顔写真を入れ、当時女性物が多かった化粧品の中でひと目で「男性用」だとわかるパッケージになっていますね。
実は大正時代から男性はスキンケアを行っていた??
化粧品メーカー「POLA」のサイトにこんな興味深いページがありました。
大正4年(1915)の新聞広告には、「文明の世の紳士威儀を保つ上に欠くべからざる男子の美容料」として、「男子に何が美容料だ! 堂々たる男子に美容料の必要が何処にある! とおっしゃるな、美を好むは人間の本性のしからしむる所で其所に何ら男女の差別はない。…一個の男子として世に立ってゆくには容姿の端麗ということに不断の留意を用いることが肝要です。」とあり
言葉回しが古いのでわかりづらいかもしれませんが、要は大正時代からすでに「文明人・紳士としては容姿に気を使うべきだ!」なんて声もあったのですね。
この頃には男性専用のクリームは無かったようですが、理容店では男女兼用で使用できるクリームが存在していたようです。
昭和から愛され続けるロングセラー商品「ウテナ 男性ローション」
固形石鹸でゴシゴシと肌を洗ってきた昭和のオジサン世代も、割りと早い段階で「スキンケア」という新しい文化を取り入れたわけでありますが、実際のところ男性用ローションなんてそこまで種類はなかったそうです。
そんな中、生まれたウテナの男性用ローション。いまでこそドラックストアなどでは入手しずらくなっていますが、当時の愛用者はとても多く、今でも売れ続けるロングセラー商品です。
今では数多くのメンズコスメが誕生し、その元祖とも言うべきウテナを使ったことがない人も多くいるのではないでしょうか?(私も含めて・・・)
「これを使用せずに他のローションが語れるか!」ということで筆者も初めて買ってみることにしました。近場では見当たらないのでアマゾンにて購入です。
「ウテナ 男性ローション」の外観と使用感
最近はプラ製のボトルが多いですが、ウテナ男性ローションはガラス瓶。パッケージの男性が顎をさすってこっちを見ています。
レトロなデザインは私にとっては新鮮で気に入ってしまいました。最近は洗面所に常に置いてあるので、いつもこのおっさんが顎をさすってこっちを見ています。
ボトルキャップは押して回すのではなく、普通に回すタイプ。ドバドバっと出すぎない注ぎ口です。というより1回分を出すのに2,3回は振る必要があるくらい。
正直、「50年以上前からある商品・・・。今のに比べたら大したことないんじゃないの?ヒリヒリしないか心配だ・・・」と不安だったのですが、使用してみてびっくり!これ、個人的にはアタリでした。
いままで悩んでいたローション選びはなんだったんだ、とっくに50年前にこの世に誕生していたんじゃないか!とはちょっと大げさかもしれませんが、この価格帯なら全然ありです。
もちろん刺激が全く無いわけではないのですが、真っ赤になることもなく肌に優しく馴染みました。使うまで肌に合うかどうか分からないのが化粧品の難しいところですよね・・・。
液体はトロっとしているのですがベタつきがなく、スーッっと伸びやすいです。汗ばむ季節にも使いやすそう。
ガッツリ往復式シェーバーで深剃りした肌に塗ってみましたが、ほんのりピリッとした感じが残るくらい。私は某サ○セスのアフターシェーブなんかを使用すると真っ赤になってしまうほどの敏感肌ですが、アテナのローションは刺激少なめで肌に優しいです。
ただ、メントール配合なので合わない方は避けたほうが良いでしょう。
塗り終えた後の肌はサラッとした感触に。「しっとりタイプ」と瓶の裏に記載されていたので、ある程度ベタつくことを覚悟していたのですが拍子抜けするくらいベタつきはありません。これなら春夏でも通年通して使用できそうです。
ただ、保湿力はそこまで感じられなかったため冬の時期など乾燥で粉吹きが気になる場合は、使用後にニベアなどで上から保湿してあげるといいですね。
唯一の問題は好みが分かれそうな香り
ウテナ男性ローションは強烈な香りがあります。
良く言えば爽快なシトラスとメンソールの香り。悪く言えば床屋さんお馴染みの香り。私はメントール系の香りはむしろ好きな方なので問題ないのですが、無香料タイプなどが好みの方はもしかしたら香りがちょっと気になるかもしれません。
かといってコロンのように香るわけでもないので強烈な香りではありません。
もう一度言いますが「床屋さんの匂い」です。これ以外に表現が浮かびません(笑) 顔に塗られたりするクリームとか、トニックやヘアリキッドとかの匂い。全国の床屋共通ではないかとさえ思うあの匂いです。
あえてこの香りを楽しむという目的で買っても良いかも。
ウテナ男性ローションはこんな人におすすめ
・パッケージのレトロ感に一目惚れした
・肌は健康な方だから安く良質な化粧品で済ませたい
・ヒリヒリしないローションを探している人
・床屋の香りが苦手じゃない人
こんな人は買わないほうが良い(と思います
・極度の敏感肌・肌トラブルを抱えている人
・メントール成分が合わなかった経験がある人
・保湿力の高いものを探している人
・乾燥肌の対策をしたい人
・香料が苦手な人
特に、肌トラブルを抱えていたりする方は、肌への保湿力や有効成分が豊富な最近のメンズコスメを使用したほうが賢明かと思います。▶髭剃り後におすすめのアフターシェーブローション・乳液・化粧水まとめ
最後に雑感など
ウテナは価格が良心的なので、今回は正直失敗しても良いやと思って購入したのですが、個人的にはアタリのローションでした。
最近は各メーカーから数えきれないほどの男性用ローションが発売されていますが、このトラディッショナルな商品を一度手にとってもらえば、何故50年間も生産中止することなく愛され続けているのか感じることができるかと思います。
もしかしたら、あなたのお父さん世代ならこの商品を知っている方も多いかもしれません。平成生まれの男子諸君は「親父、ウテナのローションって知ってるかい?青いボトルのやつ」って聞いてみてはいかがでしょう?
ひげ剃りやスキンケアの話って意外と男同士でしか理解できないところもあるので、「お前なんでそんな古い化粧品知ってるんだ!あれは父さんが大学寮にいる時な~」なんて話が盛り上がるかもしれませんよ。
話が長くなりそうだったら逃げましょう。
参考URL
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毎年、各メーカーの最新モデルを複数購入しているシェーバーマニア。「深剃り向き」「敏感肌向き」「携帯向き」のおすすめのシェーバー、さらには「敢えておすすめしないモデル」まで解説します。最近のレビュー記事等はこちら。シェーバー選びの際は是非ご参考ください。