Panasonicラムダッシュ3枚刃「ES-ST8N-R」のレビューと旧モデルとの比較
2016/04/28
▼目次
新しくなったカミソリシェーバー「ラムダッシュ3枚刃 ES-ST8N-R」を購入
パナソニックから発売されている「お風呂剃り対応ラムダッシュ3枚刃」の新モデルが登場したため購入してみました。今回購入したモデルは「ラムダッシュ3枚刃ES-ST8N-R」。
カラーリングはレッドとゴールドの2色展開ですが個人的な好みでレッドを選んでみました。赤に黒の差し色がなんとなくエヴァ弐号機っぽくてアスカ派の私はテンションが上がります。赤い彗星ことシャア·アズナブルが好きな方も迷わず赤を選びましょう。
ちなみに旧モデルにあたる型番はES-ST29/ES-ST39。筆者はES-ST29(ホワイト)も所持しているため旧モデルと新モデルを比較しながらレビューしてみたいと思います。
「カミソリシェーバー」と呼ばれるラムダッシュ3枚刃シリーズは、T字カミソリのようにペングリップ持ちができるのが特徴。その名の通りもちろんお風呂での使用もOKで、シェービングフォームやジェルなどを用いたウェット剃りも可能です。
2017年5月に発売されたラムダッシュ3枚刃「ES-ST8P」も購入してみました。
大幅な変更点はそこまで無いマイナーチェンジモデルですが、細かな変更点がいくつかあります。
より詳しい比較レビューは以下のページをご参考下さい。
ES-ST8N-Rのパッケージ内容、付属品
ラムダッシュ3枚刃ES-ST8Nの付属品等(写真右)は以下の通り。
・取扱説明書
・収納ケース
・専用オイル
・掃除用ブラシ
・シェーバーホルダー(保護キャップ)
・充電スタンド
・ACアダプター
必要なものは全て揃っているため何か買い足す必要もありません。シェーバーメンテナンス用のオイルが無くなったら買い足すくらいです。シェーバーホルダー(保護キャップ)は購入時に装着済みでした。
付属する収納ケースは持ち運びに便利
持ち運ぶ際に便利な専用ケースも付属。保護キャップを付けたまま収納することができます。
クッション性もありカバンの中に入れておいても、ある程度の衝撃からは守ってくれそうです。蓋はバリバリっと剥がすマジックテープ方式。
狭い洗面所などで活躍するシェーバーホルダー
旧モデルにも採用されていましたが、カミソリシェーバーの保護キャップは刃を保護する役割はもちろんのこと使用しないときにタテ置きにすることができます。ちなみに奥に写っている白いシェーバーが旧モデルのES-ST29。
写真では広い机の上で撮影していますが、私の家の洗面所は電動歯ブラシやドライヤー、化粧水や保湿液などモノに溢れかえっています。電気シェーバーの置き場を探すのも一苦労。
ですがこのシェーバーホルダーなら水平な場所であれば面積をほとんど占有することなく置けるため、家族に「電気シェーバー邪魔なんだけど!」なんて言われる心配がなくなるかもしれません。
防水使用なので歯ブラシの隣や水気の多い場所にも気兼ねなく立てかけておけます。家族が洗顔中に水をぶっかけられてもへっちゃら。
コンパクトになった充電スタンド
新モデルの充電スタンド(写真左)はかなり小型化されました。これも狭い洗面所では嬉しい改良点。写真(右)が旧モデルのスタンドです。旧モデルが接触式の充電でしたが、新モデルでは直接シェーバーに差し込むタイプに変更されています。
シェーバーのお尻部分をスタンドの充電プラグに差し込むタイプです。急速充電が可能であり1時間でフル充電されます。
可動時間は42分。1日6分使用したとして1週間ほどは持つ計算ですね。
旧モデル(写真右)ではシェーバー本体にアダプターを差し込む事ができずスタンドのみの充電で不便でしたが、新モデルでは直接アダプターを差し込んでの充電も可能になりました。
スタンドを置く場所が無い場合でもアダプターで充電可能。持ち運ぶ際もわざわざスタンドを持っていく必要もありません。本体充電時は赤くLEDランプが光り、充電が完了すると消灯します。
新モデルES-ST8Nと旧モデルES-ST29との外観の比較
新モデルES-ST8Nの外観です。ヘッドとお尻部分が赤、グリップ部分が黒、前面にはシルバーのプレートが施されています。ES-ST8Nは赤以外にゴールド調もあり、型番はES-ST8N-Nです。
旧モデルと比較してみると細身になりスリム化されています。パナソニックの公表データによれば、握る部分(下部)で最も太い部分の幅を約5%サイズダウンしたとのこと。若干、本体形状が縦に長くなってます。
ボタン付近のグリップ部分(ペングリップ持ちする場所)もスリム化。持った感触も軽くなった印象を受けました。また、シルバーのプレート幅が狭くなり、その分前面まですべり止めの溝が覆う形に改良されています。
旧モデル(右)で滑り止めがポツポツという突起だったのに対し、新モデル(左)では線状の滑り止めになっています。ラバー材質ではないですがペングリップ持ちした時にも滑りにくく、お風呂場などでも安心して使用できます。
モミアゲや長く伸びたヒゲを整えるのに便利な背面トリマー
背面トリマーは従来通り、スイッチを跳ね上げる仕組み。モミアゲを整えたり長く伸び過ぎたヒゲをカットするのに使用します。伸ばし過ぎたヒゲは引っかかってしまうのであらかじめトリマーで短くカットしておくと肌へのダメージも少なくシェービングができます。
また、顎ひげや口ひげなどを残したい場合にも形を整える用途にも便利。
このトリマー部分は水滴が若干残る気がするので、水洗いした後は跳ね上げて乾燥させておいたほうが良いと思います。
ラムダッシュ新モデル「ES-ST8N」に新たに搭載された機能
旧モデル(ES-ST39/ES-ST29)には搭載されていなかった、新搭載の機能は主に「密着スイングヘッド」と「スムースローラー」の2つ。
顔の凹凸に合わせて左右に動く「密着スイングヘッド」
旧モデルはヘッドが固定式でしたが、新モデルでは左右にヘッドが振れるようになりました。顎下や喉仏、頬など凹凸にあわせてヘッドが動くため刃がしっかり肌に密着し深剃りが可能です。
ヘッドが固定式だと、どうしてもいちいち手首をうまく使いながら角度をつけてやらないと上手く密着できなかったのですが、ヘッドが可動することで肌との隙間がなくなり剃り残しがかなり解消されました。特に、顎下や喉仏などのヒゲが剃りやすくなったと感じます。
また左右に振れることであちこち向いたクセヒゲもしっかりとキャッチし剃り上げてくれるので、往復回数も少なく済み時短にも繋がりました。
肌との摩擦を軽減する「スムースローラー」の搭載
ラムダッシュ5枚刃シリーズで搭載された「スムースローラー」がついに3枚刃にも搭載。ローラー部分はストロークに合わせて回転し、肌との摩擦を軽減する役割があります。
通常、電気シェーバーはプレシェーブ剤などを使用しないとすべりが悪く肌への負担が大きくなってしまいがちなのですが、このローラーの効果によりプレシェーブ剤なしでスムーズなシェービングが可能になります。
押し付けた際や凹凸のある場所ではローラー自体も沈み込む仕組みなので、剃っている時の違和感はありません。
旧モデルとの「剃り心地」の比較
結論から言えば、旧モデルの「スムースローラー」と「密着スイングヘッド」非搭載モデルと比較してみると、剃り心地の滑らかさは新モデルのほうが明らかに上だと感じました。
旧モデルではヘッドが固定式なのでドライ剃りでは少々使いづらく、「これはウェット剃り用にしてしまおう!カミソリシェーバーだし!」と割り切っていました。
ですが、新モデルでスイングヘッドとスムースローラーが搭載されたおかげで、ドライ剃りメインでも十分に濃いヒゲを肌に負担なく剃り上げることが出来ます。
刃の枚数自体は同じですが、こういったヘッド部分の可動域や改良によってこうも剃り心地が変わるものなのかと勝手に感心してしまいました。顎下や喉仏など旧モデルだと剃り残していた箇所も剃りやすくなっています。
ラムダッシュ5枚刃と3枚刃の比較
ちょっと価格帯が異なるため比較対象としては3枚刃が不利なのですが、せっかく所持しているため敢えて「ラムダッシュ5枚刃 ES-LV9A」との比較も述べてみます。
あくまでご参考までに。(ちなみに、ラムダッシュ5枚刃のレビュー記事はこちらをどうぞ)
まず、刃の枚数が多い分5枚刃のほうがストローク数は少なく済みます。当たり前ですがワンストロークで多くのヒゲをキャッチできるのは5枚刃に軍配が上がります。また、ローラーの数も2本、上下左右前後に動くヘッドなど肌への追従性・優しさも5枚刃ラムダッシュのほうが上です。
スムースローラーの形状は5枚刃(金色のほう)が細く、3枚刃のほうが太くなっています。この太さによる肌への感触はあまり違いは分かりませんでした。
5枚刃のほうが上下対象に配置されているのに対し、3枚刃は片側のみ。5枚刃はどちらから剃ってもスムースローラーのあたりが均一であるといった違いがあります。
ただし、コスト面でいえば5枚刃シリーズは3枚刃の2倍近い価格のため、性能面で優れているのは当たり前。むしろ3枚刃シリーズのコスパの良さのほうが際立ちますね。
リニアモーター搭載で濃いヒゲもスパっとカット
家庭用電気シェーバー用に開発された「リニアモーター」の回転速度は約13,000ストローク/分。これは例えるなら工事現場の電動ドリル並。普通なら手への振動が物凄いことになりますが、パナソニック独自のモーター小型化とカウンターバランス機構(互いの内刃の駆動方向を逆にする方式)により不快な振動と音を最小限に抑えています。
早剃りにおいてはラムダッシュシリーズが群を抜いています。他社のシェーバーで10分や20分とシェービングに時間をかけているのであれば、おそらくそのシェービング時間は半分くらいになるはず。
個人的にB社の3枚刃とラムダッシュ3枚刃を剃り比べてみましたが、シェービングにかかる時間は圧倒的にラムダッシュのほうが短いです。
ラムダッシュの心臓部とも言えるリニアモーターは1995年に発売された「リニアスムーサー」に搭載されて以来、20年間進化をし続けています。その世界一の回転速度もさることながら小型・軽量化もされてきました。ヒゲを剃る際の摩擦の影響を受けない回転運動により高速で内刃が駆動するため、シェービングスピードも早くなり朝の髭剃り時間をぐっと短縮できます。
お風呂で使える防水設計だから水洗いでメンテナンスも楽ちん
ヘッド部分には開閉式の小窓があり水を注げば簡単にヒゲくずを洗い流すことが出来ます。本体もIPX7基準*をクリアしているので水に濡れても心配ありません。
※:社団法人日本船舶品質管理協会 製品安全評価センターにてIPX7基準(水深1メートルに30分間水に浸けても有害な影響を生じる量の水の浸入がない)検査をクリア。
お風呂場に持って行ってシェービングフォームやジェルでウェット剃りも可能。今までT時カミソリを使っていた人にも馴染みやすいモデルと言えます。
また、洗顔フォームから手早く泡を作る「泡メイキングモード」も旧モデルから引き継がれています。
カミソリシェーバーラムダッシュ3枚刃「ES-ST8N」はどんな人におすすめか
お風呂剃り対応の新カミソリシェーバー「ラムダッシュ3枚刃 ES-ST8N」は旧モデルに比べスリム化し持ちやすくなっただけでなく、「スムースローラー」や「密着スイングヘッド」といった新機能が搭載し、さらに肌に優しく深剃りできるよう進化しています。
特に、旧モデルが「お風呂剃り特化型」だったのに対し、新モデルはヘッド可動+スムースローラーの搭載によりドライ剃りメインでも非常に優秀なモデルへと進化を遂げたと感じました。固定ヘッドだった旧モデルに比べ肌への密着性や優しさは格段に向上しています。
いままでラムダッシュ5枚刃シリーズにしか搭載されてこなかったスムースローラーの働きにより、プレシェーブローション無しでも肌滑りよく剃りあげることができ、摩擦ダメージも軽減されています。もちろんシェービングフォームやジェルなどを用いてウェット剃りすることで、さらに肌へ優しくシェービングすることも可能です。
「ドライ剃り」も「お風呂剃り」も快適に行いたい人におすすめ
ドライ剃り性能が向上したことで、カミソリシェーバーもお風呂剃りだけでなくドライ剃りメインの人にも十分にお薦めできるモデルに進化したと思います。普段のシェービングスタイルがドライだけという人、またはお風呂剃りと半々、お風呂剃りだけ、といったどんな習慣の人にも最適な万能モデルといえるでしょう。
髭の質に関しても、毎分約13,000ストロークの超高速リニアモーター駆動と30°鋭角ナノエッジ内刃により固く濃いヒゲもスパスパとカットできます。また、肌の弱い人に対してもスムースローラーによる肌への摩擦軽減、スイングヘッドの密着性による肌ダメージの軽減が期待できます。ですので、髭質や肌質も問わず薦められます。
旧モデルが家電量販店のシェーバー売り場などで「迷ったらコレ!」といったポップがみられましたが、この新モデルも万能型のため恐らく今後の売れ筋になるのではないかと予想しています。価格帯的にも5枚刃ほど高くなく、かといって低性能モデルほど安すぎず、手に取りやすいコスパの良さも魅力的です。
迷ったらコレ!なんて言ってしまえばお終いですが、髭の濃い人&薄い人から肌の弱い人まで万人におすすめできる安定したモデルだと思います。強いて残念な点を言えばカラーリングがレッドとゴールドの2色だけという点。
ES-ST8Nの下位モデル(スムースローラー無し)に「ES-ST6N」という型番もありますが、こちらはブルーとシルバーの2色展開。こちらは「スムースローラーが無い&付属品がケースではなく巾着に」といった違いがありますが、基本的なシェービング性能は変わりませんので、もし予算を抑えたい場合にはおすすめです。
また、さらにコストを抑えた「ES-ST2N」という型番もあります。こちらはスムースローラーやスイングヘッドが搭載されていません。旧モデルに近い仕様です。ヘッドは固定式でも構わないと割りきってしまえばお買い得なモデルです。
▼その他、ラムダッシュ3枚刃の詳細な性能比較は以下のページを参考にどうぞ。
【今回レビューしたモデルはこちら】
毎年、各メーカーの最新モデルを複数購入しているシェーバーマニア。「深剃り向き」「敏感肌向き」「携帯向き」のおすすめのシェーバー、さらには「敢えておすすめしないモデル」まで解説します。最近のレビュー記事等はこちら。シェーバー選びの際は是非ご参考ください。